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Section1 PETボトルの基礎知識

Section1 PETボトルの基礎知識

Q1-1
日常生活でおなじみのPETボトルですが、どんな点が優れているのですか?
A
(1)

取り扱いやすく便利
軽くて持ち運びやすい。
開栓しても再栓性(リキャップ性)があります。

(2)

十分な強度
衝撃が加わっても割れにくい。
プラスチック素材と優れた製造技術の成果です。

(3)

衛生上も安全
国で定めた規格(食品衛生法)、業界の自主規制基準ともにクリアしています。

(4)

美しい外観
透明度が高くて光沢があり、内容量が一目でわかる利点もあります。

(5)

リサイクルが可能
分別収集されたPETボトルは再生工場でリサイクルされます。

Q1-2
PETボトルを燃やした場合、CO2などの温室効果ガスは発生しませんか?
A

プラスチックは有機化合物(炭素化合物の合成)なので、燃やすとCO2などの温室効果ガスが発生します。PETボトルも同様です。
使用済みPETボトルは、資源としての価値が高く、燃やさなくても、新たな再利用品に生まれ変わるマテリアルリサイクルや、再びPETボトルに戻すボトルtoボトルなどで活用することができます。地球温暖化の原因といわれるCO2の発生を最小限にとどめ、可能な限り、分別収集しリサイクルすることがベストです。

Q1-3
PETボトルを燃やすと焼却炉を傷めたり、ダイオキシン類を発生しませんか?
A

近年、市町村のごみ焼却施設の更新などが進み、プラスチックの燃焼時に発する高熱が炉を傷める問題や、塩素系材料が焼却時に発生するダイオキシン類の問題などが話題となることは少なくなりましたが、PETボトルについては当初より、これらの問題は発生しておりません。
PETボトルの素材となるPET(ポリエチレンテレフタレート)は燃焼カロリーが5,500kcal/kgと低く、燃焼カロリーの高いポリオレフィン類(PEやPP)の約半分であること。そして、PETを構成する元素は炭素・酸素・水素だけで、ダイオキシン類の発生の原因となる塩素を含んでいないからです。

燃焼ガスの成分 : CO2(炭酸ガス)、H2O(水分)
燃焼カロリー:5,500kcal/kg
Q1-4
用途によって使用するPETボトルは、違うのですか?
A

用途によって異なります。内容物の適性、飲料工場での充填時の温度、流通や販売の事情等に見合った機能をもつPETボトルを使用します。一般的なPETボトル、炭酸用PETボトル、耐熱用PETボトル、ホット対応PETボトル等があります。

  • a.炭酸用PETボトル(内容物が炭酸飲料)
    炭酸飲料から発生するガス圧によるボトルの変形を防止します
  • b.耐熱用PETボトル(高温充填に使用)
    高温充填によるボトルネック(本体の口の部分)の変形を防止します
  • c.ホット対応PETボトル(ホットドリンクに使用)
    ホット飲料の味や香りを損なわないように配慮しています
  • d.一般的なボトル
     通常上記a.b.c.を除く用途や目的に使用します
     非炭酸飲料、常温充填、常温や冷蔵での使用に適します
Q1-5
キャップやラベルもPET樹脂で出来ているのですか?
A

キャップの材質は、密封性を得るため、主に軟らかいPP樹脂やPE樹脂を使用しています。
ラベルは、シュリンクラベルには熱収縮性の良い延伸PSフィルムなどを、ロールラベルには作業性と軽量化を配慮したPPフィルムなどを使用しています。また、シュリンクラベルやロールラベルともに使用済みPETボトルから再生した延伸PETフィルムを使用している例もあります。
リサイクルの工程では光・水・風力・磁力・渦巻き電流・X線等様々な手段により、PET樹脂と他の樹脂等とを分離させることが出来ます。従って、全ての部材をPET樹脂で 統一しないとPETボトルのリサイクルが出来ないということはありません。一般にキャップには比重分離が、ラベルには風力分離が有効とされています。

Q1-6
飲料用PETボトルには、どんな形状・種類がありますか?
A

PETボトルの形状および特徴は胴部が丸形・角形のほか、注ぎ口(首部)が白色・透明、底部が平形・突起形に分けられ、内容物ごとに決められています。また、PETボトルの種類は、200mLや350mLといった小形のものから2Lをこえ最大5Lまでバリエーション豊富に揃っています。

炭酸飲料用 丸形 注ぎ口(首部)透明
(白色もあります)(*1)
底部突起形
お茶・ジュース・
ミネラルウォーター類用
丸形・角形 注ぎ口(首部)白色(*1)
(透明もあります)
底部平形
酒類用(*2) 丸形・角形 注ぎ口(首部)透明 底部平形
しょうゆ用(*2) 丸形 注ぎ口(首部)透明 底部平形
牛乳・乳飲料等用 丸形 注ぎ口(首部)透明 底部平形

(*1)白い部分は胴部と同質のPET樹脂です。

(*2)把手がついたボトルもあります。

Q1-7
キャップもPETに出来ないのでしょうか?
A

キャップの重要機能として、(1)容器の気密性保持、(2)消費者の使い易さ(開栓性等)、(3)再商品化適性等が求められます。 PETは硬い素材のため、キャップは柔らかい素材であるPPやPEを使用しています。ボトルとキャップの両方に硬い素材を使用すると、気密性の保持に問題が生じたり、消費者がスムーズに開け閉めすることが出来なくなる懸念があります。その他、キャップをPETボトルのリサイクルルートに乗せるためには、再商品化製品の品質維持のため、キャップへの着色も出来なくなり、着色キャップによる識別性や遮光性が失われる等、新たな問題も発生します。 このように、PET製キャップは現状では技術的問題点も多くありますので、キャップのリサイクルに関しては、PETボトルとは異なる「リサイクル」によって対処するのが適切と考えています。
再商品化工程でPETとPET以外のものを比重分離することが出来るので、PETボトル協議会の自主設計ガイドラインに、「(キャップは)PEまたはPPを主材とした比重1.0未満の材質を使用したプラスチックキャップを使用する。」と定めています。PETの比重は概ね1.4です。

Q1-8
PETボトルやPETボトルリサイクルの専門用語・業界用語の説明はありますか?
A

専門用語・業界用語を網羅している訳ではありませんが、年次報告書の巻末に「専門用語・業界用語説明」のページを設けました。ご利用ください。

Q1-9
PETボトルへの直接印刷はなぜしないのですか?
A

PETボトルは飲料などの容器として使用した後、資源有効利用・資源循環のため、分別収集し、できるだけ無色透明で未使用樹脂に近い原料としてリサイクル製品に再利用されています。通常のPETボトルの再商品化設備には印刷インキを除去する工程がないので、印刷インキがリサイクル製品に残ることが懸念されるため、PETボトル本体への直接印刷を禁止しています。
当推進協議会は、PETボトルのリサイクルを推進するためにPETボトル自主設計ガイドラインを定め、「ボトル本体への直接印刷は行わない(賞味期限・製造固有番号・ロット印字等の微細な表示は除く)」など、基準を設けています。印刷はラベルに付し、ボトル本体の識別表示マークも印刷ではなく刻印で対応しています。