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PETボトルのリサイクルによるCO2排出量の削減効果算定

評価結果

2019年度のデータを用いてPETボトルのリサイクルによる環境負荷低減効果をLCA(ライフサイクルアセスメント)手法により評価しました。その結果を図1に示します。

日本で利用されている指定PETボトルの、資源採掘からボトル生産・利用・排出回収・リサイクル・再利用(利用不可物の廃棄処理を含む)までのCO2総排出量は2,059千トンとなりました。これは、リサイクル・再利用が無い場合の3,528千トンと比較し、約42%少ない結果でした。

PETボトルは高いリサイクル率により大幅に環境負荷を低減していることを確認しました。

図1.CO2総排出量削減効果

CO2総排出量削減効果 CO2総排出量削減効果
  • 「原料樹脂・ボトル生産」には、ラベル・キャップとこれらの原料樹脂の生産を含む。

  • 「回収・リサイクル・再利用」の「再利用」は、再生材料を用いた繊維・シートなどの生産を意味する。

  • 端数処理のため、数値が合わない場合があります。

表1.2019年度の主要基本データ

2019年度の主要基本データ
  • 「回収・廃棄総量」は未捕捉分を含めた、回収対象となるボトル・キャップ・ラベル・異物の仮定の総量を表す。

  • 「代替PET樹脂量」は、リサイクルPET樹脂量から、ボトルtoボトル樹脂量(74千トン)と製品化ロスを除いた重量を表す。

評価範囲と比較対象

図2に、PETボトルリサイクルの評価範囲と2016年度の環境負荷実績を、動脈系および静脈系と再生PET樹脂による代替効果に3分割して示しました。一方、図3に、リサイクルしなかったと仮定した場合の、動脈系および発生廃棄物の処理の2分割した環境負荷を示すことで、リサイクルの有無による差異を判りやすく表示しました。

図2.PETボトルリサイクルの評価範囲と環境負荷 図3.リサイクルしない場合を仮定した評価範囲と環境負荷

  • 計算に用いた原単位などは、文献などの公表値およびヒアリングによる聞き取り値に基づく推定値を用いています。

  • 評価においては、BtoB材料の要素や、輸出向け一次粉砕フレークの国内除去物の処理を計算対象とすることで、評価の精度の向上を図っています。

  • 本分析結果を他の材料の環境負荷と直接比較することは適切ではありません。

  • 端数処理のため、数値が合わない場合があります。

PETボトルリサイクルマテリアルフロー

2019年度の、ラベル・キャップを含めたPETボトルの供給から排出回収・リサイクル・再利用と利用不可物の廃棄処理までをリサイクルマテリアルフローにまとめました。再資源化時の残渣等、当推進協の調査で把握できない副次的な要素については、本評価を委託した(株)産業情報研究センターが持つ知見・情報をもとに、適切に配分設定しました。

PETボトルリサイクルマテリアルフロー

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