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PETボトルの種類

PETボトルの主力である清涼飲料用ボトルは、下表に示すように内容物によって大きく炭酸系・非炭酸系に分かれ、さらに耐熱用、耐圧用、無菌充填用、耐熱圧用といった種類があります。

非炭酸系の飲料の充填方式には、次のものがあります。

1)ホット充填

高温にした内容物をボトルに充填・密封し殺菌するので、耐熱用ボトルを用います。

2)無菌充填

中身およびボトル・キャップを別々に殺菌し、クリーンルームで常温充填するので、無菌充填用ボトルを使用します。

果汁飲料をはじめとするホット充填においては、充填温度は83~91℃程度です。PET樹脂ではガラス転移点(Tg)という樹脂の性質が変化する温度があります。その温度が75℃前後であり、ホット充填では耐熱処理をしないとPETボトルが収縮してしまいます。このため、耐熱処理として150~200℃程度で結晶化と称する加熱処理を行います。結晶化処理をすることで、熱い液体を容れても収縮しなくなりますが、この操作のため、ボトル口部が白色(非透明)となります。

家庭などで耐熱性のない無菌充填用ボトルに高温の内容物を充填するとボトルが収縮し、内容物があふれるので、注意が必要です。

ドライアイスをPETボトルに入れて密封するとすぐに破裂して大変危険です。絶対にやめてください。

参考:ドライアイスメーカー会「ドライアイスの取扱い」

表 清涼飲料用ボトルの種類

非炭酸系内容物

炭酸系内容物

耐熱用

無菌充填用

耐圧用

耐熱圧用

口部:白色

非炭酸系内容物 耐熱用

底部:凹型

口部:透明

非炭酸系内容物 無菌充填用

底部:凹型

口部:透明

炭酸系内容物 耐圧用

底部:ペタロイド(花弁)型

口部:白色

炭酸系内容物 耐熱圧用

底部:ペタロイド(花弁)型

  • 高温の内容物を充填後、キャップを取付け密封し、冷却します。
  • ボトルに耐熱性が要求されるとともに、冷却後の負圧に耐えるように設計されています。
  • 予め殺菌したボトルに、殺菌済みの内容物を常温で充填し、殺菌済みのキャップを取付け密封します。
  • 炭酸系内容物を低温充填・密封します。内圧が発生するため耐圧性が要求されます。
  • 自立性のために、底は5本足のペタロイド形状となっています。
  • 果汁入り炭酸系内容物を充填・密封後、熱水シャワーにて熱殺菌する用途のものです。
  • 耐圧性と耐熱性とが要求されます。

(写真のボトルは使用後のものです)

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