化学分解法は、PETボトルを化学的に分解してPET原料に戻し、再びPET樹脂を作る方法です。 この方法は、メチルアルコール、エチレングリコール、水等を用いてPETボトルを化学的に分解し、分解した成分を蒸留や吸着によって精製したのち、再びPETを作る方法です。
● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 化学分解法の実例として帝人ファイバー(株)の化学分解プロセスについて紹介します。 この工場では回収ボトルを化学的に分解して、DMT(テレフタル酸ジメチル)とEG(エチレングリコール)という物質として精製し、DMTをさらにボトル用PET樹脂の原料である精製TPA(テレフタル酸)とするものです。 作られたTPAを同工場内の重合プラントでボトル用PET樹脂にすることで、再びボトルに生まれ変わります。 同社の化学分解法の利点は、回収ボトルを分子レベルに分解し精製することにより、石油から製造するPET樹脂原料とまったく同等の高純度原料が得られるようになるところにあります。 この原料から作られるPETボトルも、現在流通されているものと同様、清涼飲料、しょうゆ、酒類、乳飲料等の用途にも対応でき、かつ品質のまったく変わらない、透明できれいなボトルになります。 |