事業系回収と輸出の動向
中国への輸出とリサイクル状況

 回収された使用済みPETボトルが、国内で再商品化されることが望ましいのは言うまでもありませんが、PETを含む「その他プラスチック屑」の海外への輸出量は356千トン(2003年度)で、そのうち中国(香港を含む)への輸出比率は92.9%でした。
 そうした「その他プラスチック屑」の中に占める使用済みPETボトルの量は、一説では100千トン以上ともいわれています。
 使用済みPETボトルの中国への輸出が活発になっているといわれている中で、2003年11月に、中国浙江(セッコウ)省の寧波(ニンポー)、慈渓(ジケイ)、台州(ダイシュウ)の3都市で輸出実態とリサイクル状況の調査を実施しました。
 統計的な数量は把握できなかったものの、日本製品のラベルの破片が確認されるなど日本から輸出されてきたことが確認できました。なお、リサイクル面では、豊富な労働力を活用し再商品化され、大半がぬいぐるみの中綿など繊維に利用されていました。
 今後の回収率向上については、国内で未確認量として見なされてきた輸出量の把握が不可欠となっています。

図13●使用済みPETボトルを含む「その他プラスチック屑」の輸出状況

表52003年の内訳
単位:千トン
国・地域名 輸出数量 シェア

中華人民共和国 189.0 53.0%
香港 142.0 39.8%
(小計) 331.0 92.9%



台湾 13.7 3.8%
北朝鮮 1.6 0.4%
タイ 0.5 0.1%
その他 9.8 2.7%
(小計) 25.5 7.1%
全 体 合計 356.4 100.0%
(出所)財務省『貿易統計』より作成


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●PETボトルリサイクル年次報告書