再利用品の動向
積極的な製品開発やグリーン購入法が追い風となり需要は前年比119%の大幅な伸び
用途・数量とも順調に拡大中5割は繊維、4割はシートに  
 各用途とも順調に需要が拡大しており、2002年度は対前年比119%の伸びを示しました。
 2002年度のトピックスとしては、化学分解法によるリサイクルがスタートし、繊維向けに再利用され始めたことがあげられます。
 
 1.繊維
 2002年年度は従来のグリーン購入法の指定製品(「制服・作業服」、「作業手袋」、「カーペット」、「カーテン」、「毛布」)に加えて「ふとん」、「マットレス」が指定され、需要増の追い風となりました。
 また、化学分解法によるリサイクルが繊維でスタートし、高品質の製品へ再利用が可能となりました。
 衣料、インテリア製品以外でも、不織布に再利用され、「名刺」、「観葉植物」、排水の「導水管」等多用途に再生PET樹脂が再利用されています。
 
 2.シート
 卵パックに塩ビの代替材として使用され、順調に数量が拡大しています。卵以外でも果実やカップめん等の「仕切トレー」で使用され数量が拡大しています。
 また、従来薄板だけだったものが、厚板でも使用され「装飾用の板材」、文具の「ペントレイ」、「引き出し仕切り板」で再利用されています。
 
 3.成形品
 射出成形という成形方法で多種多様な製品が作られています。材料は主にポリプロピレン、ポリエチレンというプラスチック樹脂が使用されていますが、その代替樹脂として再生PET樹脂が使用されています。
 用途は「文房具」、「看板」、「下水道などのふた」、「PETボトル用陳列トレー」、「あき容器回収ボックス」等多岐にわたっています。
 推進協議会会員である飲料メーカーは「PETボトル用陳列トレー」、「あき容器回収ボックス」を積極的に採用しています。
 
 4.その他
 推進協議会の会員である樹脂メーカーが開発して製品化された「分別収集用ごみ袋」が各自治体で採用されています。  
再利用品の需要実績と見通し  
単位:トン カッコ内は構成比(%)
  需要実績 需要予測
1997
年度
1998
年度
1999
年度
2000
年度
2001
年度
2002
年度
2003
年度
フレーク

ペレット
繊維 6,077
(73)
16,895
(71)
25,188
(64)
38,317
(56)
48,696
(51)
58,940
(52)
65,000
(39)
シート 1,112
(13)
5,218
(22)
11,450
(29)
23,407
(34)
37,459
(40)
45,632
(41)
60,000
(36)
ボトル 756
(9)
211
(1)
179
(0)
326
(0)
363
(0)
606
(0)
400
(0)
成形品 366
(4)
1,265
(5)
2,530
(6)
3,802
(6)
5,080
(6)
5,314
(5)
10,000
(6)
その他 87
(1)
320
(1)
258
(1)
2,723
(4)
3,314
(3)
1,993
(2)
4,000
(2)
原料 ボトルto
ボトル
30,000
(17)
合計 8,398
(100)
23,909
(100)
39,605
(100)
68,575
(100)
94,912
(100)
112,485
(100)
169,400
(100)
(出所) 1997年度〜2002年度は(財)日本容器包装リサイクル協会が取り扱ったものの利用先調査。
2003年度はPETボトルリサイクル推進協議会による推定。
 
「PETボトルリサイクル推奨マーク」について
 家庭より排出された使用済みPETボトルから「リサイクルされた製品」につけられるマークです。中央にはPETボ トルを配し、周囲の羽の様なデザインはリサイクルをイメージしています。
 このマークの認定取得対象となる商品の基本要件は、容器包装リサイクル法に基づき財団法人日本容器包装リサイクル協会ルートで再商品化された再生フレーク、再生ペレット、または再生パウダーが25%以上原料として使用されており、しかもそれが商品の主要部材として利用されていること、さらに品質および安全性について関係法規、基準等に合致していることなどです。
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