天然水のふるさと、白州水工場
東京からわずか2時間。甲斐駒ケ岳の麓、雄大な自然に囲まれたサントリー天然水白州工場にはさまざまな環境配慮が施されています。屋根一面を覆う業界最大規模の太陽光発電設備、中味以外に使用した水の回収・再利用、工程で発生する熱の予熱や空調への利用、ボトル成形に使用する圧縮空気の再利用、騒音が出る側を市街地の反対側に置く地域環境配慮型設計など、あらゆる面で環境に配慮した工場となっています。
環境に配慮した包装設計
この天然水工場は、順調に伸び続けるミネラルウォーター需要に対応するため、サントリーウイスキーの東の故郷 白州ウイスキー工場に加えて設置されたもの。原水の汲み上げから、プリフォームの製造、ボトル成形、充填・包装までを一貫して行い、安心・安全な天然水を提供しています。ここで生産されるサントリー天然水の2LPETボトルは国内最軽量の36g(2010年9月現在)。持ちやすさ、注ぎやすさに加えて、こぼれにくさも向上した新形状のボトルです。
2LPETボトルのロールラベルには、再生PET樹脂を60%混合した「再生PETラベル」を採用。製造過程で不要となったプリフォームを再生PET樹脂として再利用しています。従来のPPラベルよりも40%も薄く、厚さはわずか18μmです。もちろん、ラベル製造時にあまったラベルも、従来通りにリサイクルされています。今後は、500mlPETボトルにも再生PETラベルを展開していく予定です。こうした軽量・薄肉化の努力が環境負荷低減につながっているのです。
PETボトルの分別・回収・再利用
今回訪問した白州天然水工場を含めて、サントリーグループのすべての国内工場では、生産工程で発生する副産物・廃棄物を100%再資源化するとともに、CO2も含めた排出量の削減に取り組んでいます。工場では、常に厳重なチェックが行なわれ、不具合の見つかったPETボトルは、地元の再生事業者に引き渡されています。
また、工場やグループ会社の職員の制服にも、PETボトルの再生品が採用されていますし、街中でよく見かけるサントリーの自動販売機横の空容器回収ボックスも、PETボトル再利用品なのです。
天然水工場に見る、真摯な努力
RING委員一同、工場を見学しました。夏休み期間中ということもあって家族連れが多く、見学ツアーは盛況でした。年間7万人以上の方が来場されるとのことです。ガラス越しに見える製造ラインでは、秒単位で天然水が製造され、安心・安全な水を提供するために努力を惜しまず、懸命に働く職員の姿がありました。
<概要データ>
サントリー天然水南アルプス株式会社 白州工場
〒408-0316 山梨県北杜市白州町鳥原2913-1 TEL.0551-35-5180 FAX.0551-35-5189
■ 建築面積 | : | 生産棟10,000m2(延床面積14,000m2)
倉庫棟11,500m2(延床面積29,000m2) |
■ 生産規模 | : | 年間3,600万c/s(2L×6本/c/s 換算) |
■ 竣 工 | : | 2010年4月22日 |
■ 製品の配送地域 | : | 北海道〜中部地方+沖縄 |
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