アロン化成(株)滋賀工場は、「琵琶湖周航の歌」の故郷、自然豊かな高島市今津町にあります。瞬間接着剤アロンアルファの東亜合成(株)のグループ会社です。滋賀県は、環境に対して厳しいルールを制定しているので、滋賀工場でも、琵琶湖を守るため製品製造工程から出る冷却水を全て循環使用しています。したがって、下水に流す水は生活排水だけです。万一、機械からの油漏れが起きても外部には漏れない段差構造になっています。
滋賀工場が製造する主な製品は、介護用品と環境保全製品(ゴミ分別容器等)ですが、使用済みPETボトルを原料とした、車止めブロック「ペテコ」も射出成形という方法で製造しています。
PETは、もともと射出成形に不向きな樹脂で、結晶化の問題もあって強度が出ません。タイヤが当たってすぐに割れては車止めの役割が果たせません。ですから、強度を維持しながら製品化するために非常に苦労しました。この難題を解決したのが、アロン化成が独自に開発した耐候改質剤で、2006年に本格的に発売にこぎつけることができました。この改質剤は、同業他社にも供給しています。当初は、エコ製品として関心は示していただけるものの、売り上げが伸びず苦労しましたが、環境への配慮に熱心な企業に積極的に採用いただいたおかげで、昨年からは生産が追いつかない程の注文をいただけるようになりました。
「今後も製品技術の開発によって優れた環境保全製品を作るのが当社の使命と考えています。」と、本田工場長の力強い言葉がありました。
|