RING PETBOTTLE RECYCLING
リサイクル工場紹介 小山科学株式会社
〒323-0819 栃木県小山市大字横倉新田295
TEL:0285-27-1511 FAX:0285-27-4529
再商品化事業者と合成繊維メーカー 二つの顔を持つ、PETボトルリサイクルの草分け
「市町村はリサイクルマニフェストを宣言すべき」と語る中村社長(中央)  小山化学株式会社は、1968年に操業を開始しました。北関東の表玄関である栃木県小山市にPETボトルリサイクル工場を持ち、PETボトル再商品化事業者と、合成繊維メーカーという二つの顔を持っています。同社は、容器包装リサイクル法が施行される以前から、PETボトルリサイクルに取り組んできた、まさに草分け的存在です。
 PETボトルの年間処理能力は4195トン。今年の落札量は4172トンと、幸いにして処理能力に見合った量のPETボトルを確保できました。工場に運び込まれた使用済みPETボトルは、丁寧な手選別、数回にわたる水洗浄といった処理を経て再生フレークになります。工場全体が、エコを意識したシステムになっており、洗浄に使われた水は、排水処理設備を経て再び洗浄水に使用される徹底ぶりです。市町村担当者からの見学申し込みは随時受け入れていますが、作業現場は危険なので、小学生の見学は残念ながらお断りをしています。 回収され、運び込まれた使用済みPETボトル
 最近は再生原料の元となる使用済みPETボトルが集まりにくくなっています。「市町村が独自処理をするようになって、PETボトルの入手は年々困難になってきています。どこでどのように処理をして、どこへ運ばれているのか。市町村はそれをきちんとトレースするような“リサイクルマニフェスト”を宣言すべきではないでしょうか」と語る中村社長。資源ごみの状態で海外へ輸出されてしまうことは、リサイクルシステムの崩壊につながると、危機感を感じています。
 また、排出されるPETボトルについても、汚れがひどいものや、キャップもラベルも付いたままのもの、異物が混入されたものが出されていたりと、悩みは尽きません。2008年4月から指定PETボトルが品目拡大されたのを機会に、消費者の皆様には、正しい分別を再度確認し、きれいなPETボトルを排出してもらうようお願いしています。
高度な製糸技術と原着綿の色合わせが、自信でありプライド
 もう一つの顔である合成繊維メーカーとして、この工場では、PETボトルの再生フレークから短繊維を生産し、主に顔料を練り込んだ耐光性の高い、少量多品種生産をコンセプトに、高度な製糸技術で、製品ごとの用途に対応できるさまざまな太さの糸を生産しています。また、原着綿の色合わせは、小山化学が世界一と自信を持つ技術でありプライドでもあります。その品質の高さが認められ、自動車内装材をはじめとしたさまざまな産業資材として幅広く利用されています。
 リサイクル・着色技術・高機能な樹脂を高いレベルで組み合わせた新素材の開発など、小山化学は常に新しい技術を追い求め、独自の合繊メーカーとして夢をひとつひとつ形にしています。
再生PET樹脂製の短繊維
工場外観
代表取締役社長 中村誠司
執行役員 購買部兼業務部部長 福間 潔
購買部兼生活本部第一生産部
合成樹脂課 担当課長
村山伸子
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