RING PETBOTTLE RECYCLING
協栄産業株式会社
21世紀へ向けて廃棄物の減量化を
協栄産業(株)は、1985年の創業以来、産業廃棄物の処理と積極的なリサイクルで、廃棄物量削減に努めてきました。
当時の日本は、大量生産・大量消費の風潮の中、廃棄物は焼却・埋め立てで、リサイクルとは縁遠い時代でした。協栄産業は、このままではいずれ埋立地がなくなり、焼却費用もどんどん上昇してしまう、という危機感を持ち、取引先各社に「21世紀までにリサイクルの道を通し、“廃棄物の減量化”をしましょう」と提案してきました。
その後、PETボトルが増えるに従い、「どうしたら使用済みPETボトルがうまく回収できるのか」という課題に取り組み、現在の流れが完成しました。さらに、「再商品化のルートが確立されればPETボトルがうまく資源循環できる」という思いから、PETバンドが生まれ、PETバンドは栄えあるPETボトルリサイクル商品第1号となりました。
PETバンドを使用して資源循環に役立てて欲しい
2001年4月、ジャパンテック(株)を立ち上げ、使用済みPETボトルの処理とPETボトル再利用品の製造を開始しました。その再生原料100%使用のPETバンドは、引張強伸度や耐熱性・耐候性に優れ、荷のゆるみも少ないなど、さまざまな特長を持ち、透明色以外に、黒、オレンジなど多彩に取り揃えています。梱包する容器ごとにバンドの色を変えている市町村もあり、作業効率の向上に一役買っています。PPバンドや番線で梱包している市町村・事業者がまだまだ多い中、PETバンドを使用することで資源循環に一役買ってもらえるよう、品質面でも価格面でも努力を続けています。
手際よく選別されるPETボトル これまでの様々な取組みについて語る古澤代表取締役
国内の資源は国内で活用したい
現在は、PETバンドの原料である使用済みPETボトルが海外へ輸出されるという状況により、国内のPETボトル不足を招いています。「今は、PETボトルが有償入札という形になって、容器包装リサイクル法が混乱しています。このままでは、私たちリサイクル事業者が立ち行かなくなるという危機感を持っています。容器包装リサイクル法が本来の趣旨に戻って、安心・安全・高品質な製品を十分に生産できるようになることが私の願いです。」と熱く語る古澤代表取締役の言葉に、リサイクルのパイオニアとしての強い信念を感じました。
施設見学は年間600人
リサイクルへの理解を深めてもらうため、当工場では見学設備も完備しています。最近は、小中学校の環境学習がさかんに行われていて、当日は中学生たちが施設見学に来ていました。年間見学者は約600人。スタッフの方は資源の大切さを熱心に説いていました。
(取材:RING編集委員)
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RING vol.19PETボトルリサイクル推進協議会PET