RING PETBOTTLE RECYCLING
三井化学産資株式会社 埼玉事業所
人にも環境にもやさしい製品をつくる
エコドレパイプの特徴を説明する
白柳開発部部長三井化学産資(株)は、1964年10月に東京ポリマー(株)として設立されました。埼玉事業所は、2001年9月に完成し現在に至っています。土木資材、建築資材を扱っている関係上、常に地球環境に配慮し、快適で豊かな生活を送ることができる調和環境をめざしています。環境に関するISO14001(全社)と品質に関するISO9001(埼玉事業所)の認証を取得しています。
当事業所で製造されているエコドレパイプは網状の導水管で、アスファルトの下に埋められ、雨水などを排水桝へ導く、PETボトル再利用品のパイプです。このパイプは、雨水が沁み込み騒音も少ない「排水性舗装」の道路下に埋め込まれ、・強いのに曲がる、・十分な流量が得られる、・環境にやさしい、という優れた特徴を持っています。
土木・建築関係の様々な製品を製造これまでも金属製の導水管がありましたが、道路改修時に切削機に絡まって非常に危険であるため、早くから樹脂製のものが使われるようになりました。中には樹脂製なのに切削機に絡みつくものがあったため、同社では試行錯誤の末、道路を舗装するときの熱で強度が増す再生PET樹脂製のパイプ「エコドレパイプ」を開発しました。この新技術は、国土交通省の新技術情報提供システム“NETIS”や、新技術認可制度のあるほぼすべての自治体に登録されています。「十分な強度、切削機に絡みつかない、アスファルトに再利用できるという技術と、再生PET樹脂使用という点に多大な評価をいただいています。」と語る白柳開発部長です。
エコの工場から エコの製品を
開発までの様々な取組みを聞くRING委員当事業所ではエコドレパイプのほかにも、土木・建築関係のさまざまな製品を製造しているので、PET樹脂専用の製造ライン確保はなかなか難しい点があります。しかし、「環境にやさしく」を第一に考えて日々取り組む姿勢は、各自治体の担当者に大きく評価されています。「自治体の担当者も、最近はリサイクルに関して非常に熱心です。エコドレパイプを仕様に入れたいという話もいただきます。ずいぶん時代も変わってきていますよ。」と語る稗田取締役です。これからも、5年先、10年先を見据えて「エコの工場からエコの製品をつくる」ことを心がけ、環境に配慮した製品を作り続けていきます。
(取材:RING編集委員)
常務理事 埼玉事業所長 中村 芳之 氏
取締役 技術開発部長 稗田 省三 氏
開発部部長 道路資材開発推進グループ 白柳龍太郎 氏
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RING vol.19PETボトルリサイクル推進協議会PET