RING PETBOTTLE RECYCLING
個々の努力から主体間連携へ
経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課長 横田真氏横田課長 容リ法のような法律は、どうしても個々の事業者がそれぞれに努力してくださいという体系になっているケースが多いわけです。容リ法は1997年に施行され、10年近くたっているわけですが、その間に、個々の事業者への努力要請だけでなく、関係する方々の協力が強く認識され、結果として、その協力を促進する形の改正が今回行われたと思っています。

レジ袋における容器包装のリデュースというのは、直接的には小売業者の努力義務ということになりますが、小売業者がいくら努力しても、消費者の協力がなければ進まないわけです。

また、消費者の協力を幅広いものにするには、やはり市町村の広報または支援という形の協力が重要なわけです。
今回の法律改正において小売業者のリデュースという枠組みがつくられることによって、小売業者、市町村、そして消費者の協力体制が構築されたということだと思います。まだそれは一部のところで始まっているにすぎませんが、最近の報道での取り扱いを見ますと、ひとつの大きな流れになってきている気がします。自らが協力し、努力することによって全体を良い方向に持っていけるという認識を消費者が持つきっかけを作ったという意味で、非常によい改正であったと思います。

新聞で紹介されていますが、いくつかの事業者は率先して機会をとらえ、自らリスクをとりながら、レジ袋の有料化などの対策を進めています。法律の改正を契機に、一部事業者は、消費者や、市町村を巻き込んで、非常にうまく進めています。私は、今回の改正の成果のひとつだと思います。

同様に、市町村への資金拠出に関する改正は、市町村および消費者の分別収集適合物の品質を上げるための努力に対して、市町村に資金が戻るという形で反映される仕組みです。品質がよくなることは、消費者、市町村、特定事業者、再商品化事業者のそれぞれにとってメリットがあるわけです。新しい枠組みを作ることによって、そこにも協力という形の考え方があります。

そういう意味で、連携をきちんととっていかなければいけないことが今回よくわかったのではないでしょうか。
TOP BACKNEXT
RING vol.19PETボトルリサイクル推進協議会PET