RING PETBOTTLE RECYCLING
資源循環型社会形成を目指して 環境学習の現場から・リサイクルプラザに行こう
「指定袋」と「違反シール」で、正しい分別を啓発
栃木県 佐野市
竣工したばかりの「みかもクリーンセンター」市の南部に渡良瀬川が流れ、神社仏閣などでも有名な佐野市。2005年2月末に近隣2町との合併で、人口12万人の市になりました。
PETボトルの収集は、合併前の1998年1月から試行し、同年4月から本格的に収集開始。月2回、各ステーションで単品収集され、「みかもクリーンセンター」に搬入されます。2005年度の収集量は市内全体で259トン。センターのPETボトルの処理能力は1日1.2トン。全量が指定法人に納められています。PETボトルは「キャップを取り」「中をすすぎ」「できるだけつぶさないで」出してもらい、ラベルもはがさないよう指導しています。センターに集められたベール品「機械の問題もありますが、つぶしたり、ラベルをはがしたりすることが少しでも難しい場合は、怪我の元になるので、無理をしないで出していただくようお願いしています。」と須藤係長。
分別に関心を持ってもらうため、市民には資源物を市の指定袋で排出してもらいます。また、レジ袋で排出されたものや、正しく分別されていないものには違反シールが貼られ、収集されません。このように、資源の分別収集と同時に、正しい分別方法の啓発につながるよう工夫しています。
啓発活動の工夫を語る担当者の皆さま1市2町が合併したとき、「2006年1月に、新佐野市ではごみの分別方法を6種13分別に統一したのですが、違う方法で分別していた旧2町から問い合わせが相継ぎ、その調整を取ることが一番苦労した点ですね」と清掃事業課山田氏は語ります。
(取材:RING編集委員)
佐野市市民生活部クリーン推進課リサイクル推進係長 船田 恭之 氏

清掃事業課長 株本 信一 氏
同課施設係長 山田 弘 氏
同課業務係長 銀澤 輝明 氏
リサイクルプラザ管理係長 須藤 三三夫 氏
同係 木村篤史 氏

佐野市ホームページ
http://www.city.sano.tochigi.jp
■一人ひとりが「もったいない」の心がけ
みかもクリーンセンター
センター内に設置ビデオを見る子供たち2006年3月に竣工した、「みかもクリーンセンター・リサイクルプラザ」は、PETボトルなどの資源ごみを処理する「リサイクル棟」と循環型社会を楽しみながら体験・学習できる「プラザ棟」が併設された施設です。
取材当日、見学に来ていた佐野市の小学生たちと一緒に、ビデオを見て、佐野市のごみの現状やごみの分別方法などの話を聞きました。話の最後には、「“それは資源だよ”と一言あるだけで佐野市のごみは減ります。資源は資源として分別することを一人ひとりが心がけてください」と係員から子供たちへのお願いがあり、子供たちもそれに応えてくれました。
“もったいない”と資源の大切さを説明する島田主査授業に飛び入りした当推進協議会の委員が、PETボトルの作られ方、リサイクルの方法、PETボトルが何に再生されるかなどを話したところ、「えー!」「ウソ!?」といった声が子供たちから上がりました。その後、質疑応答の時間になると、子供たちから一斉に手が上がり、様々な質問が飛びました。「とにかく、“もったいない”ということを一番に心がけてください」とリサイクル推進係の島田氏です。
子供たちの質問に答える須藤係長PETボトルのストックヤードや、PETボトル再利用品などを、興味津々に見る子供たち。展示されているリサイクル品を触ったり、動かしたりして「捨てるなんてもったいないよ」と話します。施設を一通り見て回った子供たちが、リサイクルプラザの係員を質問攻めにしていました。

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RING vol.18PETボトルリサイクル推進協議会PET