RING PETBOTTLE RECYCLING
リサイクル工場紹介
「長繊維」用にも安心して使えるという、高い評価
株式会社アース・グリーン・マネジメント
■「自己適合宣言」の仕組みにチャレンジ
「南信州いいむす21」登録証 飯田市は早くから環境文化都市の理念を育んできた地域です。ISO14001の飯田市版ともいえる「南信州いいむす21」(EMS 南信州地域において21世紀に展開する環境マネジメントシステム)のもと、中小企業各社が費用をかけずに環境配慮型の社会を作る取り組みを行い、企業が相互に環境配慮に適合しているかを審査しあう「自己適合宣言」という仕組みにもチャレンジしています。
 株式会社アース・グリーン・マネジメントは、1999年、飯田市がリサイクル関連や研究開発型企業の創造・育成を図るコンセプトのもとに整備した飯田市エコタウン「環境産業公園」でPETボトルのリサイクル工場を稼動させました。
常務取締役 平栗氏 しかし、操業した当初は、試行錯誤の連続でした。「プロが立ち上げた会社ではなく、すべて見よう見真似で始めたので、なかなか製品の引き取り手がありませんでした」と平栗常務は苦笑い。試作品を手にしての熱心なセールスと、お客様の厳しくも温かい助言が飛躍のバネになりました。品質を上げるために、選別の人数を多くして、異物の除去に全力をあげました。お客様に安心して使っていただける製品を納めるまで2年かかりました。そして、安定した品質をキープし続けることで、大きな信頼をつかみました。『再生ペレットなんかで長繊維が“曳ける”か 』と言っていた大手繊維メーカーから、『来年もお願いしたい』と取引継続の依頼が来るようになったのです。
■水洗浄でもアルカリ洗浄に負けない品質
ベールが積まれる工場現在の出荷はペレットとフレークがほぼ半分ずつ。ペレットは主に繊維関係に、フレークは主にシート、成形品関係に納めています。「技術や材料はこうあるべき という固定観念がなかったことが、良い品質の製品が作れた理由かと思っています。“産廃用のきれいなPETボトルを使っているんじゃないか”と聞かれたこともありますが、特別なことは何もしていません。容器包装リサイクル法のルートのものだけを使っています。ただ、飯田市を始め、各市から搬入されるベールのブレンドには気をつかっています。それがノウハウといえばノウハウ。今では、水洗浄でもアルカリ洗浄に負けない充分な品質を確保していると自負しています」と平栗常務。
 試行錯誤を繰り返しながら、成長してきた同社の次のテーマは、品質を保ちつつコストをどう下げるか。さらなるチャレンジが続きます。
(取材:RING編集委員)
常務取締役リサイクル推進室長 平栗 秀信 氏
長野県飯田市桐林2254-286
TEL 0265−28−5288/FAX 0265−28−5277
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