RING PETBOTTLE RECYCLING
資源循環型社会形成を目指して
ごみ減量のための行動指針「ちばルール」
千葉県千葉市
株式会社佐久間
■「増え続けるごみを何とかしたい!」
 千葉市では、人口の増加や社会構造の変化などに伴い、ごみの量が増え続けてきました。家庭や事業所から排出されるごみの総量は2003年度には40万トンを超えてしまいました。
 「増え続けるごみを何とかしたい 」。そこで市では、市民・事業者・千葉市の三者が、それぞれの立場からごみ減量に取り組んでいくための行動指針「ちばルール」をつくり、ルールの趣旨に賛同し協力していただける事業者との間で行動協定を締結しました。当初46店舗から始まった協定締結店も、2006年2月現在では102店舗まで増えました。協定締結事業者には、レジ袋の使用削減や過剰包装の自粛といった、ごみの量を増やさない工夫や努力をお願いしています。また、市民には、買い物の際のマイバッグ持参やエコマーク商品などの購入を広報紙などでPRしています。
市では1992年から、可燃ごみ、不燃ごみ、資源物、有害ごみ、粗大ごみの5分別収集が始まりましたが、ここでいう資源物とは、びん、缶のことでした。
 PETボトルの分別収集については、1997年から市内約70ヵ所のスーパーなどで店頭(拠点)回収方式を採用していました。しかし資源化を一層推進するため、2001年になって週1回のステーション収集方式に変更しました。2004年度の資源化量は約2,519トンとなり年々増加しています。
■PETボトルの出し方
 市では、PETボトルの出し方を (1) 中身を出してかるくすすぎ (2) できるだけつぶして出すようにお願いしています。また、キャップは可燃ごみ、ラベルははがす必要がないというのが千葉市の出し方です。ステーションの専用ネットに出されたPETボトルは、資源回収車に積まれ、いったん千葉市新浜リサイクルセンターに保管されます。その後中間処理のため、委託業者の処理場に搬送されます。ステーション専用ネットに排出されるPETボトル
 今回お伺いした(株)佐久間の年間処理量は約1,400トン。PETボトルは手選別によって、キャップや異物が取り除かれ、ベールの状態で再商品化事業者に引き渡されます。「異物はまだまだ多いですね。少しでも異物の混入が減るのではという心理的な効果も考えて、回収用のネットはきれいなものを用意していただいています」と鈴木センター長。市の資源循環推進課が主催する「クリーンバスツアー」の見学コースにもなっている同センターの展示ルームには、手作りのポスター・パネルやリサイクル製品のサンプルなどが数多く展示されています。
手選別でキャップや異物が取り除かれたベールは再商品化事業者に引き渡されます   展示ルームにて。南部長(左)と鈴木センター長(中央)
■環境教育は早いうちから
 市では、将来を担う子供たちにごみの分別や出し方のルールを職員が直接指導する「ごみ分別スクール」を2005年から本格的に始めました。ごみの分別やリサイクルの大切さを理解してもらうために始めたスクールですが、子供たちが実際に体験するカリキュラムもあり、なかなか評判が良いようです。特に子供たちにフレークやペレットを見せると強い関心を示し、欲しがる子供も多いとか。来年以降は実施する学校数も増やしていく予定だそうです。千葉市が発行する環境の副読本と広報誌また、印刷物による啓発にも力をいれています。3〜5歳児向け、小学校低学年向け、高学年向けのリサイクル教育図書や市民向けのリサイクルハンドブックなど豊富なバリエーションが用意されています。ポスターやチラシだけでなく、実体験できるような方法も含めたいろいろな啓発手法を考えていきたい、そんな構想も膨らみます。
(取材:RING編集委員)
千葉市環境局環境管理部資源循環推進課副主査 久保木 敬一 氏
千葉市環境局環境管理部環境総務課主任主事 齋木 久美子 氏
株式会社佐久間 千葉リサイクルセンター長 鈴木 英樹 氏
同社 資源循環推進部長 南  仁宣 氏

千葉県ホームページ
http://www.city.chiba.jp
株式会社佐久間
http://www.e-sakuma.jp
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