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勇壮な大自然・桜島を臨む鹿児島市は、2004年11月の近隣5町との合併で、南北に長い人口60万人の都市となりました。PETボトルの収集は2002年から開始。月に2〜3回、缶・びんと一緒に混合収集され、パッカー車で「鹿児島市リサイクルプラザ」に搬入されます。収集量は2004年度で、PETボトル、缶、びん併せて9,963トン。処理能力は1日71トンです。
PETボトルは、<キャップをとり、中をゆすいで、つぶさないで出す>ようにお願いしています。「つぶさないで出すようにお願いしているのは、この施設では「風」を使ってPETボトルと缶・びんを分離しているからです。つぶしてしまうと機械が選別できずに残渣に流れていく可能性が高くなります」と山下主事。
市には、業者からPETボトルを売って欲しいという要請があるとのことですが、容器包装リサイクル法の趣旨に則って全量を指定法人ルートで資源化しています。
清掃工場、最終処分場と併設されているリサイクルプラザで、見学の小学生たちと一緒になりました。施設を見学して、ビデオを見てから、子供たちとの質疑応答があります。「100近くある市内の小学校の半数が、ここに見学に来ます。環境関係の副読本や3Rのビデオを用意、配布して協力をしています。学校で勉強しているので、かなり鋭い質問をしてきますよ」(山下主事)。
プラザでは総合学習の時間に「出前講座」も行います。市のごみは年間約23万2千トン(平成16年度)。現在の埋立処分場では、2027年以降は埋立処分できなくなるという話をすると、発生抑制(リデュース)しなくてはいけないという意見も返ってくるとのこと。
講座に飛び入り参加した当協議会の委員が、自分の着ているスーツやワイシャツ、ネクタイが約30本分のPETボトルの再生品であることを説明すると、「えぇ〜」と驚き、手で触ったりするなど、興味津々の様子でした。
「今日の講義は、PETボトルからどんなものができるのか、実際に見ることができたので、子供たちにとって非常に有意義でした。目の輝きが特別でしたよ」と、プラザの嘱託員の田中さん。鹿児島市は「自然との共生を基調とした資源循環型地域社会の構築」を大きな目標にしています。その担い手である子供たちの頼もしさを実感した1日でした。
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