北海道室蘭市にある「西いぶりリサイクルプラザ」は隣接する伊達市との境にあります。プラザエリアに入館すると小学3年生が50人ほど、プラザの工房でハンダごてを使ってのキーホルダー作りにチャレンジしていました。室蘭工業大学の先生が開いた特別講座「科学と遊ぼうJr.サイエンス講座」で、大学生10人ほどが子供たちの実習の指導をしていました。実習の後は、環境ビデオの鑑賞、質疑応答を授業形式で行います。もちろん資源ごみの処理の工程も見学します。まさに教室の再現です。その様子を地元のテレビ局(NHK)が取材していました。 「ここを立ち上げるときから、子供たちを迎えての学習のスタイルを考えていました。7市町村の小中学校にアンケートをしてどういった施設を望むかも聞きました」と山下係長。子供たちはパソコンなどの機材のある施設を希望する意見が多かったそうです。「私が施設を案内します。子供たちはとても熱心に聞き、質問してきます。ここの作業服はPETボトルでできているんですよ、と言うと、ゴワゴワしてないんだねと子供たちの顔が驚きに変わります」。 |
オープンは2003年12月。工場エリア1,888m2、プラザエリア1,145m2。西いぶり廃棄物処理広域連合に所属する室蘭市、伊達市、豊浦町、虻田町、洞爺村、大滝村、壮瞥町の7市町村(人口16万5千人)のPETボトル、缶、びんを処理しています。処理能力は1日12.4トン(内、PETボトルの処理能力は1日3.4トン)。PETボトルはネットによる単品収集です。オープンからの10ヵ月で320トン余りを処理しました。 子供たちは夏休みに自由研究のため、廃油を使ったキャンドル作りや紙すきなどのプログラムに参加したり、学校祭シーズンになると、壁新聞作成ために取材に来たりしています。ここでは、リサイクルプラザの見学と同時に、工房やクラフト室での実践、環境問題やごみについての図書やビデオの貸し出しにも力を入れています。「まだまだ、環境やリサイクルの資料が足りないのが悩み」(山下係長)です。 |
(取材:RING編集委員)
西いぶり廃棄物処理広域連合 総務課 山下 真優美 係長 所在地:北海道室蘭市石川町22番2号 TEL:0143-59-0319 FAX:0143-50-2020 西いぶりリサイクルプラザホームページ http://ecolopa.earthcape.ne.jp/ 処理能力:約 3.4トン/日(PETボトル) |