RING PETBOTTLE RECYCLING
資源循環型社会を目指して
「目に見える」リサイクルを目指して
分別収集計画から処理計画まで
白根地域広域事務組合は、新潟県の中央部に位置し、白根市・小須戸町・味方村・月潟村・中之口村の一市一町三村で構成される一部事務組合です。消防事務、ごみ・し尿などの処理場の設置から管理運営、運搬処分など環境衛生事務を共同処理しています。通常、ごみの収集運搬業務は市町村で実施し、処理は組合で行う自治体が多い中、同組合(衛生センター)では、分別収集及び処理計画まで実施しています。これが強みとなって、2002年6月より、PETボトルをリサイクルして製造したごみ指定袋を一部に採用し、関係市町村で一斉導入に踏み切りました。まだ採用している市町村が少ない等で袋の価格が高いということがありましたが、同組合管理者である白根市長の強い後押しのもと、導入を実現しました。
500mlPETボトル1本がごみ袋1枚に
PETボトルから作られたごみ袋を自ら広げ語る吉沢白根市長
PETボトルから作られたごみ袋を自ら広げ語る吉沢白根市長
「一生懸命資源リサイクルのため手間ひま掛けて分別排出しているが、本当に資源として生かされているのか分からない」という声が住民からありました。そこでその声に応えるためにもリサイクルを目に見える形にしようと、白根地域で収集されたPETボトルを使ってごみ袋を作り、使ってもらうことにしました。
自分たちの住む地域内で使用済みPETボトルの容器が再利用されて循環していることを理解してもらおうとした訳です。現在は一番需要の多い「家庭用ごみ指定袋燃えるごみ用(中)」に導入しています。年間では90万枚でPETボトル(500mlボトル1本約30g換算で)約30tに相当します。今後も住民に負担をかけずに、順次14種類あるごみ指定袋をPETボトルから出来たごみ袋へ切替えていく予定です。ごみ指定袋になる以外のPETボトルは今後、容器包装リサイクル法による中間処理を行なう予定です。
吉沢市長(白根地域広域事務組合管理者)の決断
「今まで私たちは恵まれすぎた環境にいて、この状況がいつまでも続くと思って甘えてきました。しかし、それは環境に大きな負荷を与えていることでもあるので、それを住民の方にも理解していただき、リサイクルすることの大切さを知ってもらいたいと思っています。PETボトルを再利用したごみ袋の導入はコスト以上のものがあると考えています。」と白根地域広域事務組合管理者でもある吉沢白根市長は静かに、しかし力強く語ってくれました。
「とはいえ、ごみ袋の価格が従来のものより高いことに悩んでもいます。住民に負担はかけられません。今後も継続採用していくために、多くの市町村にも声を掛けて仲間を増やす努力もしています。袋メーカーにも価格引下げの努力をお願いしています。政令指定都市目指して新潟市との合併の話もありますが、大きな行政エリアになって、白根地域の取組みがトップランナーになり、より大きな単位でリサイクルが進むことを願っています。」広い視野で将来を見据えた強い意思を吉沢市長のお話から感じました。
(白根地域広域事務組合 管理者/吉沢真澄白根市長
事務局長/酒井正博氏、環境課長/外川吉雄氏
衛生センター所長・環境課 課長補佐/三星正源氏)
(取材 RING編集委員)
TOP BACKNEXT PET
PETボトルリサイクル推進協議会