RING PETBOTTLE RECYCLING
特別対談 循環型社会は、一人ひとりのリサイクル実践から
PETボトルは、リサイクルの身近なシンボル
和田 PETボトルリサイクル推進協議会としましては、昨年度のPETボトルの回収率が40.1%になったことをたいへん喜んでいます。容器包装リサイクル法ができた1997年が9.8%でしたので、この5年間といった短期間で飛躍的な向上です。関係の各省庁あるいは自治体、関係団体、消費者の方々のご協力によって、回収率がどんどん上がっているという現れです。
日米欧のPETボトルリサイクル状況比較
(出所)○日本=PETボトル協議会 ○米国=NAPCOR資料 ○欧州=PETCORE資料
※米国の2001年のデータは現在調査中

現在、協議会では3つの大きな目標を持っています。1つ目は、2004年に回収率を50%以上にすること。2つ目は、回収されたものはすべて再利用すること。3つ目は、完全な循環型社会のシステムを構築して、“ボトルをまたボトルに戻そう”(以下“ボトル to ボトル”)ということで、今この3つの目標を持って進んでいます。
“ボトル to ボトル”に関しては、協議会のメンバーの中の樹脂メーカーが、既に来年度に実現させるというプランを出しています。そういう意味では、私どもは循環型社会に非常に近づいてきているのではないかと思います。ですから、ぜひとも環境省を筆頭に、各省庁のご理解とご指導、ご支援をいただきながら、より一層リサイクルを進めていきたいと思っています。

大臣 会長がおっしゃったように、“ボトル to ボトル”というのは、廃棄物にせずに、需要の高い製品に戻すという意味で、優れているわけですね。
今いろいろな商品のリサイクルだとか、リユース、リデュースということがいわれていますが、PETボトルは、我々の日常生活に一番密着しているんですね。どこの家に行ったって、PETボトルが冷蔵庫に入っていない家はほとんどないし、どんなところに行ってもPETボトルはあります。リサイクルの例としては大人にも子供にも非常にわかりやすいんですよ。循環型社会をイメージさせる一番身近な対象だと思います。

和田 大臣がおっしゃる通り、そういう意味では、皆さんから非常に注目されているわけですね。

大臣 そうなんですね。私どもは環境問題として、温暖化対策もやらなければなりませんが、そのための省エネというのは癖をつけるということなんですね。習慣なんです。どうやって定着させるかという場合には、習慣づけるということは大事なことです。PETボトルは大変身近なので、リサイクルの癖をつけるための非常に良い例なんですね。物を大切にするという癖もつきますし・・・。
政府としても、家電製品や自動車など、さまざまな分野でリサイクル率を高めていこうとしていますが、中でもPETボトルが一番よく目に見える、身近ということなので、ひとつ大いに頑張っていただきたいと思いますし、私どもも、できるだけそういうPRもいろいろとやりたいと思っています。

*     *     *

大臣 PETボトルの回収率50%を目指していると言われましたが、どのようにすすめていかれるのでしょうか。

和田國男氏和田 実は環境省の発表の中にも書いていただいているのですが、発表されている40.1%という回収率は、容器包装リサイクル法にのっとった自治体の回収量で出されたもので、基本はこれをさらに伸ばしていくことですが、それ以外に、事業系 ※1)で、各事業者が独自で集めているものがあります。これもリサイクルに回っています。そういうものもこれからさらに増やしていかなければならないと考えています。大臣がおっしゃるように、処理のされ方の中で、リサイクルがどれだけ増えていくか、そこが非常に大事だと思いますね。

※1)事業系 = 市町村の分別収集以外にスーパー、コンビニ、駅、遊園地、ビルなどで自主的に回収されるPETボトル
TOP BACKNEXT PET
PETボトルリサイクル推進協議会