PETボトルのリサイクルを進める上で、PETボトル自体がリサイクルしやすく作られているかどうかは大変重要なことです。そのため、1992年に「自主設計ガイドライン」を制定して以来改定を重ね、リサイクルしやすいPETボトルづくりに努めてきました。
 2001年4月の改定で、予め再利用上問題のない範囲という観点で判断するための技術評価基準を定めておき、リサイクル適性を各事業者で判断できる方法に変えました。この改訂で材料評価基準とラベル・印刷等評価基準を新たに定め、リサイクル推進のため、着色ボトルを使用しないことにしました。これにより、リサイクル性は一段と向上されていきます。
キャップ
プラスチックキャップ (PEまたはPP)を主材とした比重1.0未満(PETと混ざらないため)の材質を使用。
【廃止】
・アルミキャップ

ボトル
材料は材料評価基準による。
無色透明のみ。
把手は大型ボトルで安全上必要な場合、無着色(再生)PET製
に限り使用。(2リットル以下のPETボトルは把手を取り外し、容器に持ちやすいくぼみをつけたりしている。)
【廃止】
・着色ボトル ・ベースカップ ・着色したPE、PP製把手

ラベル
ラベル・印刷等評価基準による 。(物理的にはく離でき、再生処理時の比重または風選分離でき、接着剤やインキ等がボトルに残らないこと。)
ラベルが剥がしやすいように、ミシン目入りのシュリンクラベルの採用が望ましい。
【廃止】
・アルミ箔をラミネートしたラベル ・PVCを含有するラベル ・直接印刷
「指定PETボトルの自主設計ガイドライン」より
(2001年4月制定)
制定
年月
1992年10月 1994年4月(改定) 1998年1月(改定) 2001年4月(改定)
飲料用、しょう油用、酒類用として制定 第二種指定PETボトル用として一本化 原則基準と例外に整理 評価基準による自主判定を可能にした


PET単体で無色透明が望ましい
着色の種類を減らす
着色はグリーンまたはブルーに限る
ベースカップ、把手は容易に分離できる構造
ベースカップ、把手は原則使用しない
材料評価基準に則した評価を行い、再利用上問題のない範囲で使用可
無色透明のみ
大型ボトルの把手は安全上必要な場合、無着色(再生)PET製に限り使用可



 、



プラスチックラベルが分離できるようにする
全面糊付けの紙ラベルは中止の方向
PVCシュリンクラベルは使用しない
PVC製、またはPVCを含有するラベル、印刷インキ等は使用しない
全面糊付けの紙ラベル使用しない
フルシュリンクラベルは使用しない
ラベルの印刷がPETボトルへ移行しない
アルミ箔をラミネートしたラベルは使用しない
内容物保護のためフルシュリンクラベル使用が不可欠な場合に限り使用可
ラベル・印刷等評価基準に則し評価を行い、再利用上問題のないものは使用可
ミシン目入りシュリンクラベルの採用が望ましい
直接印刷は再生時接着剤がボトルに残らないタックラベル等への変更が望ましい



アルミキャップのリングが残らないものが望ましい
プラスチックキャップは望ましい
キャップのライナー材としてPVCを使用しない
プラスチックラベルへの変更が望ましい
アルミキャップは使用しない
PEまたはPPを主材とする比重1.0未満のプラスチックキャップを使用
PEまたはPPを主材とする比重1.0未満のプラスチックライナーを使用
PETボトルのリサイクルを振り返って新しいリサイクル手法|自主設計ガイドラインの変遷