5. Recycle(リサイクル)
事業系ボトル回収における事業者の取り組み
事業者によるPETボトルリサイクル
飲料事業者は家庭で分別排出し市町村が分別収集するPETボトル以外に表8で示すように、事業者自ら回収しPETボトルのリサイクルを推進しています。今回は飲料事業者の自販機脇の空容器回収ボックスで回収される事業系PETボトルリサイクルの先進事例を紹介します。
コカ・コーラシステムの概要
1.リサイクルセンターの運営と自主的な循環活動
コカ・コーラシステム(日本コカ・コーラならびに全国にある12のボトリング会社およびその関連企業で構成される企業体)は、3R自主行動計画の目標達成に向け、容器包装の研究・開発及び効果的なリサイクルの仕組みなどの検討を進めています。省資源化ならびに環境負荷低減に向けては、軽量で安全な容器の開発に注力するとともに、PETリサイクルの視点においては、ラベルのはがしやすさや、つぶしやすい容器の開発にも取り組んでいます。併せて、リサイクルPET素材を使用したラベルの採用なども促進しています。
コカ・コーラシステムでは、6ボトラー社が自社のグループ会社でリサイクルセンターを運営しており、自販機脇などから回収した空容器を分別・圧縮・ベール/フレーク化しています。
また、自社リサイクルセンターのベール/フレークを特定のリサイクル事業者に引き渡し、そこで再生した空容器回収ボックスなどのPET再利用品を調達することで、自社内資源循環も一部行っております。
さらに、北陸コカ・コーラボトリングの関連会社である北陸リサイクルセンターは、2006年11月、全国のボトラー社で初めて、指定法人にPETボトル再生新規事業者として認可されました。今後は自治体とも連携して地域における使用済みPETボトルのリサイクル推進に貢献していきます。
2.リサイクル素材の活用
コカ・コーラシステムでは、グリーン購入の面からもリサイクルPET素材を使ったユニフォームや空容器回収ボックスなどの購入・活用を積極的に進めています。
2007年の実績としては、営業および工場のスタッフユニフォームを約5.5万着、自販機横の空容器回収ボックスを約7.5万基購入しました。これは500ml PETボトルに換算して、500万本以上を再生利用していることになります。(500mlPETボトル26g換算)また、リサイクルPET素材を25%混合した新しいPETラベルを開発し、一部の商品に採用しています。(PETボトルリサイクル推奨マークを取得)
グリーン購入でPET再利用品を利用促進
図11 一般的な事業系回収リサイクルフロー(飲料事業者の場合)
飲料事業者の業界団体である(社)全国清涼飲料工業会(全清飲)では、自販機自主ガイドラインで自販機脇への空容器回収促進を規程し、リサイクル促進を図っています。
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表8 事業系PETボトルの回収形態による分類
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●PETボトルリサイクル年次報告書