Recycle(リサイクル)
使用済みPETボトル輸出量の動向と実質的な回収率の把握
2006年度PETくずの輸出量は287千トン
日本から輸出される「プラスチックくず」は、貿易統計(財務省)で把握することができます。2006年1月から「その他プラスチックくず」の輸出コードに「PETくず」のコードが新設されたことにより、「その他プラスチックくず」の中に一括されていた「PETくず」の量が特定できるようになりました。
2006年度のPETくずの輸出量は287千トンで、そのうち96.3%が香港を含む中国向けとなっています。
表5●2006年度PETくず国別輸出量
輸出調査からの輸出推計量は225千トン
推進協議会では、2004年度より日本における使用済みPETボトルを含むPETくずの輸出調査を実施してきました。この調査では、PETボトルの輸出量及びPETボトル以外のPETくずの輸出量をアンケートしています。現状ではPETボトル輸出の全体量を正確に捕捉することが困難なため、PETくずに占めるPETボトルの割合に基づいてPETボトル輸出量を推定しています。
2006年度調査において、PETくず中のPETボトルの割合は、78.3%でした。 その結果、貿易統計のPETくず輸出量287千トンにPETくず中のPETボトルの割合を掛けたPETボトル輸出量は225千トンとなり、これを輸出推計量としました。
実質的な回収率は88.4%
2006年度の指定PETボトルの販売量544千トンから確認された回収量361千トンを差し引いた183千トンが回収の確認されていない未捕捉量となります。
推進協議会では、この未捕捉量のうちかなりの部分が輸出に回っていると推測しています。
そこで、確認された回収量のうち、推進協議会の調査による国内向けの回収量256千トン(2006年度用途別国内再商品化量を調査。総量は189千トン参照)と、輸出推計量225千トンとの和481千トンを「実質的な回収量」とし、一方PETボトル販売量544千トンから実質的な回収量を差し引いた63千トンを「実質的な未確認量」と呼んでいます。
実質的な回収量を分子とし、指定PETボトル販売量を分母とする2006年度の「実質的な回収率」は88.4%となります。
図6●2006年度実質的な回収率
(出所)
国内向け回収量、指定PETボトル販売量はPETボトルリサイクル推進協議会資料
PETボトル輸出推計量、実質的な未確認量はPETボトルリサイクル推進協議会の推計値
図9●2006年度PETボトルの回収/再商品化の流れ
(出所)
指定PETボトル販売量、事業系ボトル回収量、国内向け回収量、国内再商品化量はPETボトルリサイクル推進協議会資料
市町村分別収集量は環境省資料
指定法人ルート量、指定法人ルートの再商品化量は、財)日本容器包装リサイクル協会資料
PETボトル輸出推計量、実質的な未確認量はPETボトルリサイクル推進協議会の推計値
千トン未満を四捨五入してあるため、数値が若干上下している。
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●PETボトルリサイクル年次報告書