再商品化製品の需要開発 需要は前年比138%の大幅な伸び化学分解法などで需要先の拡大も
用途・数量とも順調に拡大中 5割は繊維、4割はシートに
 
 2000年度に引き続き各用途とも需要が拡大しており、2001年度は対前年比138%の高い伸びを示しました。
 2002年度以降は、マテリアルリサイクルだけでなく、原料モノマーに戻して再利用するという化学分解法による需要先の拡大も見込まれています。
 
 1.繊維
 2001年4月に施行されたグリーン購入法に「制服・作業服」、「作業手袋」、「カーペット」、「カーテン」、「毛布」が指定されたことにより、これらの製品での再生PET樹脂の需要が拡大しています。
 グリーン購入品以外では、ベールの品質向上および再商品化施設の品質能力アップにより、再利用が難しいとされていたブラウス、ネクタイ等にも使用され始めています。
 また、衣料、インテリア製品以外でも、不織布に再利用され、「自動車内装材」、埋め立て処分場の「遮水シート」等の製品に再生PET樹脂が利用されています。
 
 2.シート
 卵のパックに塩ビの代替材として使用され、数量が拡大しています。
 また、「卵パック」以外でも「果物」、「カップめん」、「IC部品」等の中仕切りシートや「装飾用板材」に使用が拡大されており、大きく数量が伸びました。
 
 3.成形品
 射出成形という成形方法で多種多様な製品が作られています。材料は主にポリプロピレン、ポリエチレンというプラスチック樹脂が使用されていますが、その代替樹脂として再生PET樹脂が使用されました。用途は「あき容器回収ボックス」、「文房具」、「看板」、「下水道などのふた」、「PETボトル用陳列トレー」等多岐にわたっています。  
 4.その他
 従来ポリエチレンが使用されていた「ごみ袋」に再生PET材を使用することができるようになりました。インフレーション成形法というPET樹脂では難しい成形方法で成形しますが、推進協議会会員の技術指導により市場に出すことができました。  
再利用品の需要実績と見通し  
単位:トン カッコ内は構成比(%)
  需要実績 需要予測
1997
年度
1998
年度
1999
年度
2000
年度
2001
年度
2002
年度
2003
年度
2004
年度
フレーク

ペレット
繊維 6,077
(73)
16,895
(71)
25,188
(64)
38,317
(56)
48,696
(51)
57,600
(38)
65,000
(39)
70,000
(36)
シート 1,112
(13)
5,218
(22)
11,450
(29)
23,407
(34)
37,459
(40)
50,000
(33)
60,000
(36)
60,000
(31)
ボトル 756
(9)
211
(1)
179
(0)
326
(0)
363
(0)
400
(0)
400
(0)
400
(0)
成形品 366
(4)
1,265
(5)
2,530
(6)
3,802
(6)
5,080
(6)
10,000
(7)
10,000
(6)
10,000
(5)
その他 87
(1)
320
(1)
258
(1)
2,723
(4)
3,314
(3)
4,000
(3)
4,000
(2)
4,000
(2)
原料 ボトルto
ボトル
 
30,000
(17)
50,000
(26)
ボトルto
ボトル以外
28,000
(19)
合計 8,398
(100)
23,909
(100)
39,605
(100)
68,575
(100)
94.912
(100)
150,000
(100)
169,400
(100)
194,400
(100)
(出所) 1997年度〜2001年度は(財)日本容器包装リサイクル協会が取り扱ったものの利用先調査。
2002年度〜2004年度はPETボトルリサイクル推進協議会による推定。
 
「PETボトルリサイクル推奨マーク」について
 家庭より排出された使用済みPETボトルから「リサイクルされた製品」につけられるマークです。中央にはPETボトルを配し、周囲の羽の様なデザインはリサイクルをイメージしています。
 このマークの認定取得対象となる商品の基本要件は、容器包装リサイクル法に基づき財団法人日本容器包装リサイクル協会ルートで再商品化された再生フレークまたは再生ペレットが25%以上原料として使用されており、しかもそれが商品の主要部材として利用されていること、さらに品質および安全性については関係法規、基準等に合致していることなどです。