RING PETBOTTLE RECYCLING
大切なPETボトルの継続的な国内循環
 
森下 哲  
使用済みPETボトルの国内資源としての在り方にについて
環境省 大臣官房廃棄物・リサイクル対策部
企画課リサイクル推進室
室長 森下 哲
分別収集された使用済みPETボトル等について

市町村により分別収集された使用済みPETボトル等については、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進に関する法律の一部を改正する法律(平成18年法律第76号。以下「改正容器包装リサイクル法」という。)の施行に伴い、改正された容器包装廃棄物の排出の抑制並びにその分別収集及び分別基準適合物の再商品化の促進等に関する基本方針(平成18年12月財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省告示第10号。以下「基本方針」という。)により、市町村により分別収集された使用済みPETボトル等については、指定法人等に円滑に引き渡すことが必要であることを明らかにしています。

基本方針においては、廃PETボトル等の分別基準適合物を市町村が指定法人以外の事業者に引き渡す場合にあっては、「分別収集された容器包装廃棄物が環境保全対策に万全を期しつつ適正に処理されていることを確認することが必要である。同時に、市町村は、このような容器包装廃棄物の処理の状況等については、住民への情報提供に努めることが必要である。」としています。

そのため環境省では、自治体に対して、使用済みPETボトルの再商品化のための円滑な指定法人等への引渡の推進を強くお願いしてきたところです。

資源循環システムを国内で維持していくことが重要

しかし、使用済みPETボトルについては、インドでの綿花の不作等による代替原料としての需要の増加等により、海外での需要が高まっている状況にあります。例えば、中国では法改正(2009年8月)によりこれまで禁止していた、ベール(PETボトルを切り刻まずにそのまま圧縮・梱包したもの)での輸入を解禁し、昨年12月にはベール輸入の認定第一号が出されており、今後の動向を注視していく必要があると考えています。主要な資源の大部分を輸入に依存している我が国にとって、使用済みPETボトルなどの循環資源を有効に活用するためのシステムを国内で維持していくことは極めて重要であり、そのためには再商品化の安定的な実施が前提となります。

環境省としては、今後も、自治体関係者の方々への周知を徹底し、使用済みPETボトルの継続的なリサイクルに取り組んで行きたいと考えています。

 
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RING Vol.27PETボトルリサイクル推進協議会PET