RING PETBOTTLE RECYCLING
リサイクル紹介 大島産業株式会社
さらなる地元貢献型リサイクル先進企業へ
「地元で出たものは地元で処理を」という小柳社長(右) 大島産業株式会社は1955年に創業を開始しました。創業者は現会長の大島和三栄氏。新聞記者だった大島氏は、繊維メーカーに取材した際、資源小国日本におけるリサイクルの重要性を見抜き、実業家への転身を決断しました。以来55年、福井県のエコ・カンパニーとして、(財)日本容器包装リサイクル協会の再商品化事業者に登録されています。
 創業当時は、繊維メーカーからでる繊維クズをリサイクルしていました。1985年、容器包装リサイクル法が施行される以前からPETボトルのリサイクルを開始し、現在はPETボトルの再商品化から、溶融紡糸、不織布製品まで一貫生産しています。当初は試行錯誤の連続でしたが、現在では、品質の高さを広く認知されるまでになりました。
PETボトルの手選別 PETボトルの処理能力は3000トン。そのうち2000トン余りが指定法人ルートから納入され、700〜800トンを独自ルートから購入します。「各市町村の分別収集の取り組み方によっては、集まるPETボトルに差が出ますが、各市町村の担当者の努力、家庭での分別の徹底で、品質は非常に良くなりました」と語る成山常務です。
 独自ルートについても、「地元で出たものは地元で処理しよう」ということで、婦人会を始めとする市民の方々の理解、支援をいただき、非常にきれいなPETボトルが納入されています。しかしながら原料調達は毎年の懸念材料です。現在のPET原料価格の高騰、海外への流出など、不安は尽きません。「今はいろいろな資源物が中国に流れていますが、基本的には“国内で出たものは国内で”という方法が一番良いと思います」と語る小社長です。
 大島産業の社是は“社会貢献の追及”です。『5分でできる生活習慣』というビデオを制作し小中学校に配ったり、婦人会や子供たちの工場見学も受け入れるなど、地元とのパートナーシップ作りにも積極的に取り組み、さらなる地域貢献型企業をめざしています。
(取材:RING編集委員)

代表取締役会長 大島 和三栄
代表取締役社長  小 義樹
常務取締役  成山 雅男
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