RING PETBOTTLE RECYCLING
<特別座談会>循環型社会を目指して 容器包装リサイクル法の改正 改正のポイントと今後の議題
公文(司会) それでは、座談会を開始させていただきます。
本日は2006年6月に改正されました容器包装リサイクル法(以下 容リ法)について、その改正のポイント、今後の課題に対するお考えをぜひ忌憚なくお聞かせいただければと思っています。
それでは、環境省の西村室長からお願いいたします。
「リデュースの取り組み」で第2段階へ
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室長 西村淳氏
西村室長 容リ法ができて10年、リサイクルは順調に進んできました。事業者、市町村、消費者の皆さんに大変ご協力をいただいて、リサイクルは非常にうまく進んでいると思います。しかし、その間、容器包装ごみそのものが減ることはなかったので、リデュース(排出抑制)という取り組みの必要性が今回の容リ法の改正のポイントになりました。いわば第2段階に入ったという位置づけの改正と理解をしています。今回の容リ法の改正というのは非常に意味深いものがあったと思います。
とくにリデュースに対する取り組みは、リサイクルと違ってなかなか難しいところがあると思います。リサイクルは、生産し、消費し、再利用するという市場経済の基本的な流れに沿ったものといえるわけですが、リデュースになるとそうはいかないこともあります。生産や消費の拡大と衝突するような部分も出てくるし、消費者である国民の皆さんがライフスタイルそのものを変えていかなればならない部分もあると思います。

今回の改正においては、リデュースへの取り組みをどういった政策手段で対応すべきかということが議論された結果、規制的な手段ではなく、各事業者の自主的な取り組みを促進し、また、消費者はそれに協力していただく形の政策手段をとることになりました。

第1のポイントは、事業者には自主的な取り組みに関する計画の策定を義務づけ、消費者はそれに協力するという仕組みになりました。消費者が使うかどうかを選べるレジ袋削減の取り組みはその代表例です。今までリサイクル法制というのは規制的な手段で来ていたと思います。しかし、リデュースは新しい政策手段を始めるという意味で、その結果が非常に注目されています。
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