RING PETBOTTLE RECYCLING
容器包装リサイクル法改正
改正の概要
 1995年に施行された容器包装リサイクル法(以下 容リ法)は施行10年後の見直しを行い、2006年6月9日に第164国会にて改正法が可決・成立し、6月15日に官報にて公示されました。法施行10年の間にPETボトルの回収率が大きく伸びるなどリサイクルは着実に進展しましたが、循環型社会形成のために取組むべき課題はリサイクルだけではありません。改正法は(1)3Rの推進、(2)社会全体のコストの効率化、(3)関係者の協働など、循環型社会形成のための広範囲な施策を盛込んだ内容となりました。
≪容器包装リサイクル法改正の基本的方向≫
(1) 3R推進の基本的原則に則った循環型社会の構築
リサイクル(再資源化)より優先されるべきリデュース(排出抑制)、
リユース(再使用)をさらに推進。また、リサイクルについては、
効率的・効果的な推進、質的な向上を図る。
(2) 社会全体のコストの効率化
(3) 国・市町村・事業者・国民などすべての関係者の協働
(1)3Rの推進については、特に消費者が取組みやすいレジ袋の削減がリデュースの目玉として取り上げられました。スーパーマーケットなどの小売業が強く関わります。
また、(2)社会全体のコストの効率化については、「市町村の情報公開の促進」や「プラスチックの再商品化手法としての燃料化の導入」が検討されています。
さらに、(3)関係者の協働については、「事業者が市町村に資金を拠出する仕組みの創設」や、「分別収集された廃PETボトルの市町村から指定法人への円滑な引渡しに関する事項」などが新設されます。
なお、今後は、1.「法律などで定められる取組み」の遵守と2.「各主体の自主的取組み」の促進を併用することにより、容器包装リサイクル制度の全体が運用されます。
1.法律などで定められる取組み
区分 目的 内容 施行予定
リデュース・リユースの
推進
消費者啓発 容器包装廃棄物排出抑制推進員新設 2007.4.1
判断の基準となるべき事項を定める→レジ袋の削減など 指定容器包装利用事業者(小売業)
容器包装多量利用事業者(罰則付き)
社会の基盤づくり 環境省による情報提供・調査活動
※市町村の情報公開 ※分別収集計画の報告・公表を義務付け
リサイクルの効率化・高度化 ※安易な廃PETボトルの輸出抑制
(国内リサイクル産業の崩壊防止)
※市町村から指定法人への円滑な引渡しに関する事項を基本方針に加える
※消費者に分かり易い表示と分別 ※みりん風調味料・めんつゆを指定PETに 2008.4.1
※市町村へのインセンティブの付与 ※再商品化が合理化された寄与部分に事業者から市町村に対する資金を拠出
プラの効率化(サーマルリサイクル承認検討) プラ容器包装の再商品化手法見直し 2007.4.1
関連事項 公平性の確保 ただ乗り事業者対策強化(罰金上限引上げ)
社会変化のスピードに対応 見直し期間の短縮(10年→5年) 2008.4.1
起算
2.各主体の自主的取組み
事業者による「容器包装に係わる3R推進自主行動計画」
2005年9月、経団連の提言「実効ある容器包装リサイクル制度の構築に向けて」が発表され、事業者自らは「事業者は自主的に3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推進する」と宣言しました。経団連の提言を受け、2006年3月、当推進協議会を含む品目別リサイクル推進8団体は合同で「容器包装に係る3R推進自主行動計画」を策定しました。今後、事業者は「容器包装に係る3R推進自主行動計画」の実施に取組んで行きます。
主に、「リデュース・リユース・リサイクルの取り組み目標・項目の設定」、および「消費者に対する普及啓発活動や各種調査・研究活動への参画・実施を通じた消費者・市町村・国などとの連携に資する取組み」を推進します。
8団体のリデュース・リユース・リサイクルの取り組み目標(抜粋)
起算2004年度→達成2010年度
容器区分 リデュース リユース リサイクル
PETボトル 1本あたり3%軽量化 調査・研究 回収率62.3%→75%以上
ガラスびん 1本あたり1.5%軽量化 調査・研究 カレット利用率90.7%→91%
紙製容器包装 全体の2%削減 - 回収率20%以上を達成
プラ製容器包装 全体の3%削減 - 回収率を調査し設定
スチール缶 1本あたり2%軽量化 - リサイクル率85%以上を維持
アルミ缶 1本あたり1%軽量化 - リサイクル率85%以上を維持
飲料用紙パック 1本あたり1%軽量化 - 回収率35.5%→50%以上
段ボール 1m2あたり1%軽量化 - 回収率90%以上を維持
主体間の連携に資する取組み
8団体共同の取組み ●フォーラムの開催 ●セミナーの開催 ●各団体ホームページのリンク化・共通ページ化などによる、情報提供の拡充
●エコプロダクツ展への共同出展
各団体が取組む共通のテーマ 情報提供・普及活動
●環境展などへの出展協力 ●共同ポスターの作成
●自治体・NPO・学校などのイベントや研究会などへの協力など
調査・研究
●分別収集・選別保管の高度化・効率化などの研究会への協力
●分別収集効率化などのモデル実験などへの協力 ●リターナブルびんのモデル実験の実施 ●店頭回収、集団回収の高度化・品質向上化などの研究会への協力 ●消費者意識調査の実施
PETボトルリサイクル推進協議会の自主行動計画とその活動について
PETボトルリサイクル推進協議会は3R推進に向けた今後5年間の自主行動計画を策定しました。
「2010年度回収率75%以上」を達成します。
「2010年度に主な容器サイズ・用途毎に原単位で2004年度比3%の軽量化」を実現します。
我々の3R推進活動は、広報誌、展示会やホームページなどを通じて広く発信します。
「3R」とは、環境と経済が両立した循環型社会を形成していくためのキーワードです。「Reduce」リデュース(排出抑制)、「Reuse」リユース(再使用)、「Recycle」リサイクル(再資源化)の3つの頭文字をとって「3R」といいます。左記マークは3R活動への積極的な参加と協力を呼びかけるため、リデュ−ス・リユース・リサイクル推進協議会で作られたマークです。
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RING vol.18PETボトルリサイクル推進協議会PET