RING PETBOTTLE RECYCLING
リサイクル工場紹介
再生フレークの歩留まり80%を目指して
地域内の共同作業
中京荷役株式会社
ペットボトルリサイクル事業部
中京ペットボトルリサイクル工場(CPR)
所在地:愛知県海部(あま)郡
飛島(とびしま)村大字
新政成(しんまさなり)字
戌之切(いぬのきり)930-1
TEL.05675-7-0090
FAX.05675-7-0091
年間処理能力:8,000トン
 中京ペットボトルリサイクル工場(以下CPR)は、伊勢湾の奥近くで日光川・庄内川・新川の河口部にあり、すぐ近くには2002年にラムサール条約に登録された水鳥の楽園と言われる藤前干潟もあります。敷地面積10,800m2、建屋延面積5,394m2ですが、工場内がより広く感じるのは、柱の数を少なくしてスペースを有効利用する中京荷役(株)の倉庫業のノウハウを活用しているからでしょう。2002年9月に環境国際規格のISO14001の認証取得をしています。したがって、社員のモラルも高く、再生フレークの歩留まりは75%位ですが、80%を目指して頑張っています。市町村の住民の方への啓発効果もあって、分別収集の品質が良くなり、異物が少なくなってきているので何とか達成をしたいと張り切っています。
 CPRには環境学習の一環で工場見学者も多く、小中学生、市民、市町村関係者や、さらには県外や海外からと多彩なようです。
 「過去2年間で3,600人の見学者がありましたが、皆さん一様に展示されているPETボトルの再利用品を見て、こんなものに再生されるのかと驚くようです」とは同社の堀場常務。さらに佐々木工場長は「“やっぱりキチンと出さないとイカンな”と言う声を聞くのが、CPRで働く者にとって一番うれしい時です」と、リサイクルの意識が定着しつつあることを喜んでいました。
再生フレークの歩留まり80%を目指して
根来産業株式会社
所在地:大阪府貝塚市二色中町1−1
TEL.0724-31-5001
FAX.0724-31-5441
処理能力:17,000トン
 根来産業(株)はホームセンターなどで売られている、折り畳むことのできるカーペットのトップメーカーです。原料はPETボトルを始め、ビデオテープやテレフォンカードといった色々なPET樹脂製品のリサイクル素材です。
 同社は家庭から出た一般廃棄物のPETボトルのリサイクルについて、容器包装リサイクル法に基づく(財)日本容器包装リサイクル協会の再処理事業者に登録されており、そこで再生されたフレークやペレットを原料として様々なカーペット製品を作っています。20数年前の第二次石油ショック時にカーペットの原料であるアクリル樹脂が入手困難になった際に、PET樹脂で作られたビデオテープを原料とすることに目を付けました。そこからPETボトルのリサイクルへと発展させ、現在のような回収システムの無いときに、近くのスーパーの店頭に容器回収機を置くなどの工夫をして回収を促進させ、自社で開発した設備で繊維を作り、工程改善もしてコスト面からもリサイクルを産業として育て上げました。(染色ムラを無くすために、原料着色技術を開発し、従来の20工程をわずか1工程としたものなどは自社技術の成果のひとつです)。こうして「リサイクル素材でも、バージン素材以上の製品を!」の信念を実現させたのです。
 リサイクルをさせて、そこから新たな再利用品を開発することにも熱心に取り組み、カーペット以外の製品開発、他社との販売協同を行い、さらには使用済みカーペットからは車止めや花壇の縁石、合成木材パレットを作り「リサイクルのリサイクル」も目指しています。また海外でもタイや中国ではPETからカーペットまでの一貫生産工場をつくり、外国でもリサイクル・システム作りを支援しています。PETボトルのリサイクルを基点として、活動の輪はこれからも大きくなりそうです。
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Vol.12PETボトルリサイクル推進協議会