回収促進の取り組み
再生用途は繊維、シートが順調に伸長
容リ協会が取り扱ったPETボトルの利用先における再生樹脂の使用数量は、2005年度は143千トンで対前年度比97%と前年を下回りました。これは市町村が容リ協会を通さず、他のルートに引き渡す独自処理量が増えているためです。
再生用途の内訳は繊維製品とシート製品で全体の86%を占めました。また、ボトルtoボトルが2004年度から商品として店頭に出回るようになりましたが、2005年度のボトル製品への利用量は12千トンでした。
繊維製品の需要は最も多く、全体の45%を占めています。制服・作業服、作業手袋、カーペット、カーテン、傘などのほか、不織布※6)(自動車の内装材、名刺、水切り袋)、遮水シートなどの産業用資材、ごみ置き場ネットなど幅広く利用されています。
シート製品は主に卵パックや果物、カップめんなどの仕切トレーあるいは文房具などとして利用されています。繊維製品についで利用されており、全体の41%を占めています。
ボトル製品はボトルtoボトルが2004年4月から商品として店頭に並びました。2005年度の数量は12千トン、対前年度比52%となりました。
成形品・その他では、ハンガー、プランター、文房具、看板、下水道のふた、PETボトル用陳列トレー、あき容器回収ボックス、結束バンド、塗料用原料、分別収集用ごみ袋など多岐にわたっています。
※6) 繊維同士をさまざまな方法(接着剤等)で結合させたもの。文字通り「織らない布」。
図6●再利用品の用途別推移
(出所)(財)日本容器包装リサイクル協会
グリーン購入法が定着、推奨マークの申請は高水準
2001年度よりグリーン購入法※7)が施行され、国等の機関が率先して再利用品などの調達を推進することになりました。
一方、PETボトル協議会による右記のような「PETボトルリサイクル推奨マーク(登録商標)」の登録件数は、2004年度に引き続き高水準を維持しています。
再利用品については、推進協議会が『PETボトル再利用品カタログ』※8)を作成し、写真入りで広く紹介しています。
※7) グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律) : この法律は、国等の環境負荷の低減に貢献する製品(サービス)を積極的に購入することを義務づけるものです。国等とは国会、裁判所、各省庁、独立行政法人などを指します(地方自治体には努力義務)。2000年5月に制定され、2001年4月から施行されています。
具体的には各機関が毎年度「調達方針」を作成・発表し、調達実績が翌年度に公表されます。2005年度、対象となった製品(サービス)は17分野、214品目にわたっています。また、調達の判断基準が具体的に数値などで示されています。
※8) 『PETボトル再利用品カタログ』をご希望の方及びお問い合わせは、推進協議会事務局までご連絡ください。
TEL. 03-3662-7591 FAX. 03-5623-2885
◎カタログはホームページでもご覧いただけます。
http://www.petbottle-rec.gr.jp
図7●PETボトルリサイクル推奨マーク
図8●PETボトルリサイクル推奨マークの登録件数推移
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●PETボトルリサイクル年次報告書