「容リ法」見直しへの取り組み
海外の状況
フランス
PETボトルは分別収集後、有償で販売され、経済原則でリサイクル
 フランスでは、リサイクル可能な容器包装のみ(プラスチックではPETボトルとHDPE※14ボトル)を分別収集の対象とし、市町村が分別収集した容器は有償で販売され、経済原則でリサイクルされていると聞いています。
 分別収集の対象外の容器包装は極力焼却炉で熱回収され、その設備が不足している場合には埋め立て処分されているとのことです。
 このフランス方式は環境負荷的にも社会コスト的にも優れたものであると理解しています。今回の「容リ法」見直しに当たっては、学ぶところが多いと考えます。

※14 HDPE:High Density Polyethylene=高密度ポリエチレン

韓 国
選別保管を民間に委託し、有償で販売することにより費用負担を軽減
 韓国では家庭から排出される生ごみは全て自治体が回収しています。一方、家庭から排出される使用済みPETボトルの収集に関して、一戸建て住宅は自治体が行い、集合住宅に関しては自治体が委託した民間業者が行います。
 また選別保管に関しては一戸建て住宅及び集合住宅とも自治体が土地、施設及び装置を民間業者に貸し、運営を委託する形態で進められており、収集・選別されたPETボトルは民間業者が有償で再商品化事業者に販売されています。
 自治体は収集・選別保管の費用を民間会社にまったく支払わないか、一部補てんするかたちで進めています。また、PETボトルの回収率に関して、業界実績に基づき、PETボトル(回収率)を法律で定めており、(社)韓国PETボトル瓶再活用協会(構成:中身メーカー、容器メーカー、再商品化事業者)が責任をもって再活用義務を果たすために、再商品化を進めています。
 再活用義務率を達成しない場合には課徴金が課される仕組みですが、2003年の再活用義務率(目標値)は68%に対して、実績は68%と目標値通りであり、再商品化事業者に対して、約14円/kgを負担している程度で非常にうまくシステムが回っているとのことです。
■ 韓国の選別保管状況
収集したごみの集積所
PETボトルのベール化装置
異物を分離
ベールを保管
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●PETボトルリサイクル年次報告書