■7割の市町村が分別収集、再生樹脂生産量は約7万トン  
   PET樹脂全体のマテリアルフロー(2000年度)は下の図のようになっています。
 主な用途は繊維、ボトル、フィルム、シートなどです。
 なかでも清涼飲料用ボトルの使用量が近年急激に伸び、大きな割合を占めています。それは、容器としてのPETボトルが持つ軽い、リキャップができるなどの利便性が消費者に受け入れられただけでなく、水・お茶ブームなどで新しい需要が喚起されたためです。
 収集・リサイクルも順調に進展しています。分別収集実施市町村は2000年度には2,340市町村で全国市町村の72.5%に達し、リサイクル率も34.5%と世界の最高水準です。
 市町村で収集されるPETボトル以外に、店頭回収などの事業系の収集量(調査中)を合わせるとリサイクル率はさらに増加し、循環型社会が根づいてきたと言えるでしょう。
 (財)日本容器包装リサイクル協会が引き取ったPETボトルは、再商品化施設で再生樹脂として生まれ変わります。
 再生樹脂の生産量も急増しています(1998年:24千トン、2000年:69千トン)。
 2000年度の再生樹脂の用途は、繊維56%、シート34%、その他10%となっています。
 かつては再商品化施設の整備、再利用用途の拡大に課題を抱えていましたが、再商品化施設の整備も進み、再利用の用途、需要量も増えるなど、現時点では順調に進んでいます。
 また、2001年5月の法改正により、化学分解法もリサイクル手法として認められ、ボトル to ボトルの技術開発を推進するうえでの基盤ができました。
 
  日本におけるPETボトル用PET樹脂の用途別生産推移  
 
単位:トン
用途 1995年 1996年 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年(予測)





清涼飲料 118,831 149,088 194.748 258,793 308,222 338,654 365,000
しょうゆ 13,491 13,581 13,222 12,900 12,501 12,829 12,900
酒類 9,788 10,233 10,836 10,234 11,479 10,461 11,000
小計 14,110 172,902 218,806 281,927 332,202 361,944 388,900


洗剤、シャンプー 14,472 12,052 12,807 10,657 9,630 9,443 9,000
食用油 1,373 1,160 1,461 1,511 2,079 2,487 2,000
調味料 9,674 11,031 10,565 11,489 14,267 13,653 13,100
化粧品 3,354 3,020 3,590 4,787 6,149 6,524 6,000
医薬品、その他 1,847 3,258 4,500 3,528 6,159 7,345 7,000
総合計 172,830 203,423 251,729 313,899 370,486 401,396 426,000
(出所) PETボトル協議会調べ
※暦年ベース(1月〜12月) ※輸入品含む ※1995年〜2000年は実績、2001年は予測
 
  PET樹脂のマテリアルフロー(2000年度)  
 
単位:千トン
(出所) 樹脂国内生産:化学統計月報
樹脂輸出入:貿易統計
繊維:繊維統計月報
ボトル:PETボトル協議会
シート:PETトレー協議会
収集量:環境省
再生樹脂:(財)日本容器包装リサイクル協会(数量差28千トンは異物、工程ロスなど)
輸入飲料容器:PETボトルリサイクル推進協議会による推定値(日本貿易統計より推定)