PETボトルリサイクル推進協議会 広報誌 RING Vol.41

資源循環型社会形成を目指して

富山県富山市

富山県の中央部から南東部に位置する富山市は、人口約41万人。2005年4月に7市町村による合併で新たに発足し、全国で2番目に広い総面積の県庁所在地となりました。また、環境モデル都市の選定を受け、コンパクトシティを目指した都市計画が進められる中、持続可能な開発目標における自治体SDGsモデル事業も積極的に行われています。

市民の資源物排出機会の拡大を推進

 富山市では、PETボトルの回収については、「集積場でのステーション回収」と「スーパーなどの店頭や公共施設での拠点回収」の2つの方式を地域ごとに併用しており、加えて、土・日曜日および祝日には、市内8か所の資源物ステーションにおいて回収を行い、排出機会の拡大を図っています。

(左から)辰本氏、若林氏

 スーパーなどの拠点回収では、委託業者が約120か所の「PETボトル回収協力店」の定期回収を行い、あわせて、回収ボックス内の専用ごみ袋の交換を行っています。
 また、資源物ステーションについては、2001年度に環境センターおよび旧岩瀬環境事務所敷地内の2か所で開設して以降、順次、箇所数の増設や対象品の追加を行いながら、現在は、市内8か所において、PETボトルのほか、缶、びん、古紙、段ボールなど計11品目の資源物の受け入れを行っています。
 近年の新型コロナ感染症拡大の影響をうけるまでは、利用者数や回収量など利用実績は順調に増加しており、現在、増設にむけた検討を進めているところです。
 回収されたPETボトルは、市内にある株式会社富山環境整備エコタウン事業所に運搬され、選別圧縮されたベール(圧縮梱包)は、再商品化事業者に引き渡されます。

(取材日: 2022年12月21日)

富山市 環境部 環境センター

管理課 減量推進係 副主幹 若林 正嗣
主任 辰本 祐輔

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株式会社富山環境整備 エコタウン事業所

富山市は、資源循環施設の拠点として市内に約18haの「エコタウン産業団地」を設置し、2002年5月には、環境省と経済産業省より、全国で16番目、北陸では初となるエコタウンプランの承認をうけ、団地内のゼロ・エミッション化を進めています。

 回収されたPETボトルの選別圧縮を行う処理設備は、それまで手選別で行なっていた異物除去作業の一部を2021年に、破袋機、除袋機、磁力選別機などを導入した設備に更新しています。
 処理能力については、2トン/時間のラインが2系統(32トン/日)あり、通常はPETボトルとプラスチック製容器包装を各ラインで処理していますが、夏場には両ラインでPETボトルを処理するなど、回収量に応じて稼動しています。
 現在、飲み残しなど機械で除去できない異物については、人を配置して手選別を行っていますが、将来的にはロボット選別機の導入による手選別の完全廃止を目指しています。

(取材日: 2022年12月21日)

株式会社富山環境整備
リバース事業部 エコタウン事業所 次長 高田 雅史

課長 冨 剛規

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