特集
PETボトル資源循環の入口
清涼飲料業界の取り組み
PETボトルに関する消費者意識調査2022
全国清涼飲料連合会は、2022年4月7日~8日の2日間、全国の15歳~69歳の男女1,000名に、外出先でPETボトル飲料を消費する人を対象に「PETボトルに関する消費者意識調査2022」を実施しました。
PETボトルの排出に関する実態・意識
- ●飲み終わったPETボトルの排出方法は、外出先と自宅では異なり、自宅では「PETボトル回収に出す」がダントツの1位。外出先では屋内は「PETボトルのみの専用リサイクルボックスに入れる」、屋外では「自販機横のリサイクルボックスに入れる」が1位
- ●「飲んだあとのPETボトルを入れる公共の回収ボックスは必要だと思う」と答えた人は9割強
「どこにあるといいと思う?」という質問には、1位「自販機横」、2位「駅」、3位「公園」
- ●「外出先でPETボトルの中身が入ったまま容器を排出することがある」と答えた人は、外出先でのPETボトル飲料飲用者の1割
- ●飲み終わったPETボトルのキャップやラベルは、自宅では「ともに外している」7割半、「ともに外していない」1割強で、外出先では「キャップ・ラベルともに外していない」が最多回答。外さない理由のTOP2は「外したキャップやラベルの捨て方がわからないから」「手間がかかり面倒だから」
PETボトルのリサイクルに関する実態・意識
- ●飲料容器のリサイクルに関する認知状況は、「飲み残しがリサイクルの品質を落とすこと」を知らなかった人が4割、「自販機横のボックスはごみ箱ではなく、飲料容器専用のリサイクルボックスであること」を知らなかった人が3割半
- ●PETボトルのキャップやラベルがリサイクルされるなら、個別に集める?
「キャップを個別に集める」は8割、「ラベルを個別に集める」は7割強が同意
- ●飲んだあとのPETボトルはどうなっていると思う?
約2割が「燃やされている」、1割強が「埋め立てられている」と予想
- ●“水平リサイクル”の意味は、5割強が「同じ製品に生まれ変わるリサイクル」と理解。「PETボトルが再びPETボトルになるリサイクルシステムのことを“ボトルtoボトル”と呼ぶことを知っていた」人は3割にとどまる
※写真は2021年実証実験用
2022年秋、異物削減へ初の業界統一
新機能自販機専用リサイクルボックスが登場
清涼飲料水の自動販売機の横に設置しているリサイクルボックスで、今年秋、初の業界統一仕様としてオレンジ色の新機能リサイクルボックスが登場します。
投入口を小さく下向きにすることで、リサイクルを進める上で課題となる異物の混入を削減し、またカップなどによる投入口の塞ぎを抑止します。
街のごみ箱化しているリサイクルボックスへ「捨てる」から「資源を入れる」行動を促すとともに、さまざまな工夫を行い「脱ごみ箱」による異物削減を目指します。実証実験で効果が確認できたことから2022年秋からの本格導入が決まりました。
開発・製造販売: アートファクトリー玄株式会社
容器リサイクルの最適化へ
全国容器循環協議会(全容協)誕生
容器リサイクルの最適化により業界の発展と持続可能な社会づくりに貢献することを目指して回収容器資源化の一翼を担う中間処理事業者が、全国容器循環協議会(全容協)を2022年4月1日に設立しました。
これまで培ってきた知見を協議会を通じ共有することで、業界の底上げを図るとともに、あらゆるステークホルダーとのオープンで建設的対話を実施し、日本の容器リサイクルの最適化に貢献をすること。自然災害の多い日本において協議会会員によるBCPネットワークを連携・構築することで、容器リサイクル機能を維持し、あらゆる受け皿として地域社会への貢献を目指します。
<活動内容>
- ●中間処理業として取り組める持続可能な社会を実現するための活動
- ●回収容器の資源化効率の向上のための品質底上げ推進
- ●協議会の目的実現に向けた各ステークホルダーへの情報発信と定期的な会話
- ●地域社会への貢献可能なBCP(事業継続計画)策定およびインフラ・法令整備の働きかけ
<役員>
会長: 武笠 行男 彩源株式会社
副会長: 赤坂 修 ガラスリソーシング株式会社
斉京 由勝 株式会社首都圏環境美化センター
<事務所>
東京都日本橋小舟町8-6 H10日本橋小舟町307