PETボトルリサイクル推進協議会 広報誌 RING Vol.39

資源循環型社会形成を目指して取材:RING編集委員

三重県志摩市

志摩市は、2004年10月1日に5つの町(浜島町・大王町・志摩町・阿児町・磯部町)が合併した三重県東南部に位置する人口約4.8万人の市です。市全域が伊勢志摩国立公園に含まれ、大小の島々も点在する自然豊かな地域です。

市の合併前から自治体の集積場で回収

志摩市では、PETボトルの回収は、単独で月に2回、隔週で行っています。市での回収は、2004年に志摩市に合併する以前から、5つの町それぞれで集積所での回収を行っており、現在もそのまま継続しています。集積所の管理は、市から各自治会に委託料を支払い、管理をお願いしているので、必要に応じて修繕などもしていただいています。
収集したPETボトルは、鳥羽志勢広域連合の「やまだエコセンター」で中間処理を行い、汚れたものや異物を取り除いて指定法人に引き渡しています。2019年度実績で約120トンでした。
月に2回の回収ですが、市民から回数を増やしてほしいという要望はありません。スーパーなどの店頭回収を行っている店舗が増えているので、市の回収と店頭回収を併用していると考えられます。店頭回収では、回収時にポイント還元や金券の発行などをしている店舗もあります。

4月からはラベルをはがすように啓発

市民への啓発活動は、年1回発行する資源・ごみ収集カレンダーや毎月発行する市の広報誌に、ごみの分別や減量についてのページを設け周知しています。また、数年に1回ごみ分別の冊子を市で発行し、市内全戸へ配布しています。
2021年3月までは「ラベルをできるだけ、はがしてください」と周知していました。4月からは「ラベルをはがしてください」に変更しています。キャップ、ラベルを分別する周知は以前より行っていますが、ラベルがついているものが多くあり、なかなか進んでいないのが現状です。そのため、やまだエコセンターでの中間処理では、ラベルがついたものは、そのままベールにしています。

コロナ禍での回収

コロナ禍により、三重県では非常事態宣言が二度発令された2020年度、家で過ごす時間が増えたことで、志摩市の家庭系ごみの回収量は増え、ホテルや旅館の休業により事業系ごみの回収量は減りました。
収集時には、作業員は新型コロナウイルス感染対策のために、必ずマスクをつけるようになり、市民には排出時に袋の封をしっかりしてもらうようにお願いしています。
(取材日: 2021年3月11日 オンライン取材)

志摩市 市民生活部
ごみ対策課清掃係 係長 小林 慎二

鳥羽志勢広域連合
環境課(やまだエコセンター)
管理整備係 西飯 薫樹

小学校へ出前授業 PETボトルの何?に答える

SDGsへの関心が高まる中、小学校の授業でもリサイクルしている身近な存在としてPETボトルの関心が高まっています。
2020年10月、横浜市の小学校4年生からPETボトルのリサイクルを進めている事業者に直接、話を聞いてみたいとの要請を受け出前授業に行ってきました。事前の数回の授業でリサイクルについて学んでおり、PETボトルのフレークなど持ち込んでPETボトルリサイクルについて説明するとともに、さまざまな質問にも答えました。

TOP