PETボトルリサイクル推進協議会 広報誌 RING Vol.39

PETボトルの有効利用を高める清涼飲料業界の取り組み

PETボトルからPETボトルへの水平リサイクル2030年ボトルtoボトル比率50%宣言

株式会社フジシール

ラベルもリサイクルへ第一歩

2021年4月19日 東京會館

一般社団法人全国清涼飲料連合会(以下、全清飲)は「清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言」としてPETボトルの100%有効利用を目指して取り組んできましたが、より具体的な取り組みとして4月19日、2030年までにPETボトルの「水平リサイクル」である「ボトルtoボトル」比率50%を目指すことを宣言しました。これが実現すれば、販売する清涼飲料水の50%以上がボトルtoボトルとなります。

全清飲は循環型社会への貢献とCO₂を含む環境負荷低減に向け地上にすでにある資源を最大限に再活用するサーキュラー【循環】&エコロジカル【共生】・エコノミーを構築することが重要と考えています。
PETボトルのPET(ポリエチレンテレフタレート)は、清涼飲料水の容器として適しているだけでなく、最もリサイクルに適したプラスチック材料の一つ。使用済みPETボトルは正しく回収されれば、元の素材と同等の品質に何度でも戻すことができます。使用済みPETボトルを何度もPETボトルに循環させるリサイクルは「ボトルtoボトル水平リサイクル」と呼ばれ、同じ材料を何度も資源循環させる理想のリサイクルです。
「ボトルtoボトル」の推進は、地上にすでにある資源の再活用であり、化石由来資源の削減とCO₂の削減に寄与することが可能となります。今回の「2030年ボトルtoボトル比率50%宣言」は、現状の技術と経済性に基づいた宣言です。将来的には、「マテリアルリサイクル技術の進歩」と「ケミカルリサイクルの確立」を通じてより高い「ボトルtoボトルリサイクル比率」を目指します。
この宣言により「集める」は使用済みPETボトルの回収効率と品質の向上として、事業系を中心に回収効率と品質向上や自治体との連携に取り組みます。また「作る」については、中間処理・再生事業者へのメッセージであり、需要拡大へのメッセージとなり、設備増強への後押しとなります。また啓発広報の強化にも取り組みます。

さらに、「植物・生物由来のPET素材」の開発の進展により、新規の化石由来資源の使用削減を促進します。これらを実現することによって、日本の清涼飲料業界が「地上の資源を最大活用してPETボトルを再生・創造する=サーキュラー&エコロジカル・エコノミー」の世界のトップランナーを目指します。

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