PETボトルリサイクル推進協議会 広報誌 RING Vol.38

PETボトル資源循環へ 一人ひとりができること 有効利用率98% 100%へのカギは?

「2030年度までにPETボトルの 100%有効利用を目指す」
清涼飲料業界が PETボトル資源循環宣言で掲げた目標に向けて、今わたしたちが資源循環をどう捉えるべきか、家庭ごみとして排出されるPETボトルのリサイクル運営業務を行う日本容器包装リサイクル協会と、宣言を行った全国清涼飲料連合会に伺いました。

視点2 愛され続ける清涼飲料であるために未来を拓く

2030年度PETボトル100%有効活用を宣言した清涼飲料業界。実現に向け、皆さんと考え、活動し、発信します。

河野 敦夫 氏

専務理事 河野 敦夫 氏

一般社団法人 全国清涼飲料連合会

清涼飲料水の業界団体である全国清涼飲料連合会(以下、全清飲)は、業界の成長を目指し、率先して諸課題へと取り組んでいます。重要課題の一つに海洋プラスチック問題への対応がありますが、私たちは2018年11月、プラスチック資源循環宣言として、2030年度のPETボトル100%有効利用を目指しています。その推進役としてPETボトルリサイクル推進協議会の活動はとても重要です。

有効利用100%へ

 私たちが「100%有効利用」という新しい指標を示したことで、PETボトルリサイクル推進協議会には、これまでのリデュース、リサイクルに加えて2018年度より有効利用率を算定していただいています。現在98%、これを100%にするために皆さんと活動していきたいと考えています。PETボトル飲料は清涼飲料業界の総生産量の4分の3を占め、お客さまから圧倒的な支持を得ている重要な容器です。海洋プラスチック問題の象徴のように紹介されますが、業界ではかねてよりリデュース・リサイクルに取り組み、世界最高水準のリサイクル率を誇っています。このような取り組みや実績を更に広めていかねばなりません。

愛され続ける清涼飲料

 現在、全清飲ではプラスチック資源循環をテーマとしたタイムリーな啓発・広報活動を積極的に進めています。愛され続ける清涼飲料であるために、社会的責任と協調を図りつつ、業界環境の構築のために、PETボトルへの正しい理解の一助となる活動を続けます。さらにPETボトルの再商品化である「ボトルtoボトル」のための効率的な回収モデルの構築にも取り組んでいます。自販機専用空容器リサイクルボックスの効率的な回収も課題です。散乱防止はもとより、リサイクルボックス自体の改良やエリア回収なども検証し、ごみではなく資源としての品質向上を目指していきます。

啓発動画の活用を

 全清飲は環境省のご協力を得て、PETボトルの啓発動画「ご存じですか?使い終わったペットボトルが様々な形で利用されていること」を制作。PETボトルのリサイクルの現状や、愛飲後に正しく分別していただくことで、再利用される資源となることを分かりやすくまとめました。PETボトル資源循環は、ステークホルダーの皆さんとの連携強化がカギを握ります。リサイクルの促進や正しい理解、行動を皆さんと協働して、一緒に未来を切り拓いていきましょう。

業界で集い海岸清掃を開始しました

業界で集い海岸清掃を開始しました

容器別生産量シェア(2019年)

私たちにできること

横浜市立 市場小学校 けやき分校 教師 山本功次郎さん

横浜市立 市場小学校
けやき分校 教師
山本功次郎さん

リサイクルの現場を見たことで「PETボトルって資源なんだ」と学んだ子どもたち。ラベルを剥がさずに捨てようとする大人を見ると「どうして?」の連続です。子どもの気づきから大人の行動も変わる。子ども参画型の社会を作っていきたいです。

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