PETボトルリサイクル推進協議会 広報誌 RING Vol.34

再生樹脂利用事業者

市場に求められる環境配慮型ラベル素材を積極的に開発

リンテック株式会社

リンテック株式会社

〒173-0001 東京都板橋区本町23-23
TEL.03-5248-7711

粘着関連製品の総合メーカー「リンテック」

 1927年にガムテープの製造・販売を手掛ける不二商会として開業して以来、粘着製品や粘着関連機器、特殊紙などの分野におけるリーディングカンパニーとして、独自の技術でお客様のさまざまなニーズに応える多彩な製品を開発・提供しています。その製品ラインアップは、身近にあるシール・ラベル用の粘着紙・粘着フィルムをはじめ、ガラス飛散防止対策フィルムや屋外サイン用粘着シート、内装用化粧シート、自動車関連粘着製品、半導体関連テープ、液晶関連フィルムなど非常に多岐にわたっています。

環境意識の高まりに応えるラベル素材

 10年程前から「環境に配慮したラベル」に対する市場のニーズは高まりつつあり、さまざまな角度から製品ラインアップの充実を図ってきました。そうした中、PETボトルを原料として、メカニカルリサイクル(物理的再生法)という再生処理方法を用いてつくられたPETフィルムが非再生PETフィルムを使ったラベル素材と同等の物性を実現できることが確認され、2015年2月、表面基材の再生PET樹脂使用比率が世界最高水準の80%以上のラベル素材「カイナスシリーズ KP5000」を発売しました。
 飲料や日用品をはじめとする各種商品のPOP・アイキャッチラベルや表示用ラベルなどの幅広い用途での活用が期待されています。

より一層の周知・販促活動を

 「『カイナス』というブランド名は、“Kind to the Earth”の略で、地球に優しいという意味が込められています。環境配慮製品はお客様のご要望も多いので、これからも積極的に開発・提案を行っていきたいと思います」と同社技術・開発室の井藤氏は語ります。
 「『KP5000』は、再生PETフィルムを使用していない非再生PETフィルムベースのラベル素材と同等の物性を実現しています。見た目は一般のラベル素材と変わりませんので、どのように周知・販促活動をしていくかが重要になります」と同 山本氏。

環境に配慮した製品の証
「PETボトルリサイクル推奨マーク」を取得

左より山本氏・原田氏・井藤氏

左より山本氏・原田氏・井藤氏

技術・開発室 営業技術グループ 課長 山本 貴司
係長 原田 健司
井藤 奈津希

 「回収された使用済みPETボトルの再利用製品」であることを証明するために、「PETボトルリサイクル推奨マーク」を取得しました。「PETボトルの再生樹脂を使っているというこの製品の最大の特徴をしっかりとアピールしていきたいです」と同 原田氏。

再生PETフィルムを使用したラベル素材「カイナスシリーズ KP5000」が「ラベルインダストリー・グローバルアワード2015」を受賞

リンテックの大内昭彦会長(右)、アワードのスポンサーであるザイコン社のフィリップ・ウェイマンズ氏(左)

リンテックの大内昭彦会長(右)、アワードのスポンサーであるザイコン社のフィリップ・ウェイマンズ氏(左)

世界最大のラベル関連展示会「ラベルエキスポヨーロッパ 2015」(9月29日~10月2日 ベルギー・ブリュッセル)において開催された、英国ターサス社主催の「ラベルインダストリー・グローバルアワード2015」の「サステナビリティ部門」で、リンテックが日本企業初の受賞を果たしました。「サステナビリティ部門」は、持続可能な社会の実現に貢献する優れた環境配慮製品を評価するものです。同社は、「カイナスシリーズ」の新製品として、メカニカルリサイクルPETフィルムを使用した「KP5000」をエントリー。PETボトルからつくられた再生PET樹脂を世界最高水準の80%以上使用した同ラベル素材の企画・開発力が評価され、初エントリーで初受賞となりました。全体の製造コストを抑えられる点なども評価され、受賞に至りました。

新認定再商品化製品紹介

TOP