RING PETBOTTLE RECYCLING

会員企業訪問

環境保全活動に自主的、継続的に取り組み

ヤマサ醤油株式会社
本社銚子工場
株式会社ヤマサ
成田工場

画像:左から坂井氏・仲内氏

 千葉県銚子市でヤマサが醤油醸造を始めたのは1645年。当時から品質にこだわり続け、江戸末期には幕府からも「最上醤油」の称号が与えられたほどです。常に新しいことへ取り組むヤマサ醤油では、「有機」という言葉がまだ知られていない頃、業界に先駆けて有機丸大豆の吟選醤油など話題の製品を次々と発売。つゆ、たれ、ポン酢、うま味調味料など幅広い商品を取りそろえ、食卓にさまざまな美味しさを提供し続けています。

環境への取り組み

 従来、醤油を搾った後に出る醤油かすは産廃処理をしていたため、環境保全への対策が課題になっていました。そのため新たに環境保全室を設置し、まずは醤油かすを飼料として販売できるよう取り組みました。
 現在、環境保全室は醤油かすの販売以外にも、廃棄物の有効利用・再資源化の推進などいろいろ取り組んでいます。

銚子工場の環境対策と社会貢献

 銚子工場では、醤油の搾りかすが毎日20~25トン発生し、臭気など近隣住民への影響があるためその日のうちに発生分を処理しています。従来人手でフレコンバックに入れていたものを、昨年合理化を目的に自動梱包装置を導入しました。本来は牧草梱包用の機械ですが、搾りかす梱包品の密閉性が高く長期保管での品質も安定しているため、この特長を活かし、北海道など遠方の飼料会社と販売契約を結び活発な取引を行っています。
 ヤマサ全体では醤油業界の目標値である再資源化率95%を2008年から達成し、現在は99%です。残り1%はハードルの高い課題のみが残っており簡単ではないものの、引き続き100%を目指して日夜努力をしています。
 また、CSRの一環として社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。フードバンキングへの積極的支援として、一般財団法人 セカンドハーベスト・ジャパン・アライアンスを通じて醤油やつゆ類の無償提供を行っています。銚子工場では地域の美化運動として工場周辺の道路への清掃活動、地域のふれあいとして、毎年8月上旬に工場近辺の公園でヤマサ夏祭りを開催。小学校への食育の出前授業や近隣中学校から生徒を受け入れて、職場体験学習を実施しています。

ヤマサ成田工場の環境対策

 ヤマサ成田工場での充填工程で使っているPETボトルは、一般形状では500ml、1Lの二つで、1Lは常温タイプと準耐熱条件で詰めるタイプと2種類あります。それぞれ軽量化を進め、1L用の常温詰めタイプは12%、準耐熱条件で詰めるタイプは10%減量しました。特殊形状の1.8L把手付ボトルは17%減量して使用できるようになり、同金型でたくさん成形した方がエネルギーロスが少なく省資源化になるので常温・準耐熱両方に採用しています。
 また充填ラインを刷新し、PETボトル関係では廃PETボトルを少なくしました。従来は充填機の調整が難しかったこともあり、入味調整時の製品にできないボトルを廃棄せざるを得ませんでしたが、成田工場ではほとんど廃棄が無くなり、銚子で充填していた頃の5分の1以下になっています。

ヤマサ成田工場のコンセプト

 ヤマサ成田工場は首都圏と銚子の中間に位置し高速道路のI.C.近い物流拠点としての機能と、充填・包装ラインと製品保管・出荷ラインを直結し、迅速な生産、配送体制を実現することをコンセプトとした工場です。生産においては環境配慮型の省エネ設備を導入した先進工場を目指しました。今後、銚子工場を含めた全体の環境目標を達成すべく、引き続き設備稼働の集約化と合理化を図り、全体省エネを進めます。

製造本部部長兼環境保全室長 仲内 和彦
環境保全室主任 坂井 斉之
  株式会社ヤマサ成田工場 工場長 関口 郁二

画像:

関口 工場長

<概要データ>

ヤマサ醤油株式会社 本社銚子工場
〒288-0056 千葉県銚子市新生町2丁目10番地の1
TEL.0479-22-0095

 敷地面積

:

231,405m2

 主な製造品目

:

しょうゆ、各種調味料、医薬品類、その他

株式会社ヤマサ成田工場
〒287-0206 千葉県成田市浅間452番地5

 敷地面積

:

89,256m2

 主な製造品目

:

各種醤油・つゆ・たれ類

 完成

:

2011年9月

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