RING PETBOTTLE RECYCLING

資源循環型社会形成を目指して~市町村紹介~

千葉県 松戸市
市民と行政の協力体制で実施した特徴的な集団回収

画像:回収したペットボトル

画像:市民と行政の協力体制で実施した特徴的な集団回収

画像:松戸市の3R推進キャラクターの「クリンクルちゃん」

松戸市の3R推進キャラクターの「クリンクルちゃん」

特色ある集団回収

 千葉県内では千葉市、船橋市に次いで居住人口3位、48万人の人々が暮らす松戸市。使用済みPETボトルは日本容器包装リサイクル協会のルートで回収されています。  松戸市の使用済みPETボトル回収を特徴付けているのは、集団回収です。これは町会や自治会、子供会などによる資源回収の対象品目に、紙類等・空き缶・ガラスびん類の他にPETボトルがあり、市に登録している467団体がそれぞれ自主的に、25社ある回収業社(うちPETボトルを回収している業者は7社)のいずれかと引き取り契約を結び、回収業者は容器包装リサイクル法に基づく指定保管場所に使用済みPETボトルを運ぶというものです。個別対応という形になりますので、団体毎に回収日や頻度が異なります。 使用済みPETボトルの引き取りはごみ集積所横のネットが中心ですが、各戸の軒下から回収していく方式の団体もあります。  これとは別に36あるスーパーなどの協力店舗、一部の公共施設からは市が直営で収集しています。  回収量は2011年度実績で、集団回収1,538トン、行政回収104トン。ベールの品質は、日本容器包装リサイクル協会に基づく総合評価で、Aランクに格付けされています。

PETボトルの集団回収の始まり

 1976年に婦人会により集団回収が開始され、以後市内各地区にリサイクル町会が誕生し、市直営車両が拠点で回収していました。その後1978年4月に家庭ごみを3分別から4分別収集に変更し、集団回収と市の資源ごみ収集が併存するようになりました。  町会単位によるリサイクル町会制度は、町会規模拡大等により回収拠点での立ち番など担当役員の負担が大きくなり実施町会数も減少したため、1991年4月にリサイクル町会制度を廃止し、新たな集団回収方式として市直営回収をとりやめ、活動団体と民間回収業者に交付金による支援を行うようにしました。  PETボトルの集団回収は1997年7月から開始しました。これは収集効率などを考えた結果、集団回収の対象品目としてPETボトルを追加したものです。

啓発活動

 松戸市ではリサイクル促進やごみ減量の啓発のために、いくつもの取り組みを行っています。そのひとつが市内の資源化施設へのごみツアーです。ふだんは2ヶ月に一度、平日の午前中に実施していますが、夏休みに入ると小学3年生以上の親子を対象に2回行われます。また市の職員によるごみ問題や環境問題などを市民に説明する、出張制の「パートナー講座」(土日にも対応)、松戸まつりや桜まつりでのごみ減量 PR なども積極的に行っています。  リサイクルやリユースでシンボルになっているのがマスコットキャラクターの「クリンクルちゃん」。市民の間ですっかりおなじみです。

とはいえ、鍵を握るのは住民の意識。転入者から慣れないシステムに苦情が寄せられる、アパートなど一部の住まいで集団回収が行われないため、協力店へのPETボトルの持ち込み回収に協力して頂かねばならない、などむずかしい部分も見られます。また使用済みPETボトルの回収場所 には、決められた日に出す決まりになってはいるものの、収集日以外の日に使用済みPET ボトルが出されしまうことも少なくありません。しかしそこで目にするのは、綺麗な状態の使 用済みPETボトルが多いとのこと。予め出されているものが綺麗だと、後から捨てる方も気をつけ るようになります。  「これからもご理解とご協力をいただけるように、努力をつづけていきます」と担当部署の平松氏。

画像:写真(左) 池田氏、(右)平松氏

写真(左) 池田氏、(右)平松氏

市民環境本部 環境担当部 環境業務課 課長補佐 池田 俊彦
同課 ごみを減らす係 係長 平松 冨美代

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