RING PETBOTTLE RECYCLING

資源循環型社会形成を目指して~市町村紹介~

愛知県 豊田市
市民と行政の積極的な取り組みで実を結んだ年中無休の常設資源回収拠点

画像:市民と行政の積極的な取り組みで実を結んだ年中無休の常設資源回収拠点

画像:市民と行政の積極的な取り組みで実を結んだ年中無休の常設資源回収拠点

画像:市民と行政の積極的な取り組みで実を結んだ年中無休の常設資源回収拠点

根付く高い分別の意識と地域に合った回収方法

豊かな自然、歴史・文化、ものづくり産業の技術集積、農業基盤などさまざまな地域の資源に恵まれた豊田市。「市民力」「地域力」「企業力」の底力を活かし、公正・公平な市政の推進と市民との共働を基本としたまちづくりに取り組んでいます。
豊田市の使用済みPETボトルの分別回収が始まったのは、1997年の容器包装リサイクル法施行の時。当初から、ラベルを剥がして、キャップを取って潰して出すよう啓発し現在に至っています。
回収方法は二つあり、ひとつは、各自治区内にある資源ステーションでの月1回の資源の日の回収、もう一つの方法はスーパーや公共の駐車場などに常設しているリサイクルステーションでの回収です。資源ステーションは現在1,614カ所あり、収集は委託業者で行われています。市が開設しているリサイクルステーションは21カ所あり、年末年始など一部を除いて年中無休の常設の資源の回収拠点となっています。
リサイクルステーションの収集は2005年度の市町村合併で豊田市と合併した地区は委託業者で、旧豊田市は市が回収を行っています。リサイクルステーションには資源ごみの受け入れスタッフが常駐して、細かい啓発活動を行っています。また、国際色豊かな豊田市では通訳を同行しての出前講座や、ポルトガル語・中国語・英語の3カ国語でリサイクルステーションのガイドブックを作るなどの取り組みが行われています。最近回収・処理で困っていることは、PETボトルの中に小さくて潰しにくいものや、ラベルが圧着させてあり剥がしにくいものがあること。「色々なサイズ、形状のPETボトルを作るのではなく、規格を統一し、中間処理をする過程で処理しやすいPETボトルを作って欲しいですね」と森氏。

一貫して指定法人ルートによる再商品化

回収される使用済みPETボトルの量はリサイクルステーションの方が多く、昨年は640トン。資源ステーションは229トンでした。車社会の豊田市。リサイクルステーションの方が生活リズムに合っている様子です。
毎年実施される日本容器包装リサイクル協会のベール品質調査結果では常にAランクの判定。「安易な輸出依存は国内の再生ルートを弱体化させてしまうため、再生経費のほとんどを飲料メーカーなどが負担するという、資源循環のための社会システムは堅持する必要があると考えており、そのためには海外流出はすべきではない。」と大澤氏。指定法人への引渡し状況は、さまざまな業者から使用済みPETボトルの引取りの依頼がある中、豊田市は一貫して指定法人ルートによる再商品化を基本方針として、全量を指定法人へ引き渡しています。

豊田市独自のエコポイント制度

2009年6月1日から始まった「とよたエコポイント制度」。エコファミリー宣言(自分の出来る環境配慮行動を表す)をして行動することで、市独自のエコポイントが貯まるという制度です。2011年12月1日からはリサイクルステーションに資源を持ち込んだり、PETボトル回収機を利用することでもポイントが貯まるようになりました。
豊田市ではグリーン購入の一環として、作業着、帽子、リサイクルステーションにあったPETボトル回収のパック、ごみステーション用のネット、エコットのボランティア用ベストにPETボトル再利用品を採用しています。
行政の積極的な取り組みと市民の協力を得て、より良い循環型社会へ向けて豊田市は今日も進んでいます。

環境部ごみ減量推進課 専門監兼課長  森  鋼次
同課 係長 大澤 一浩
同課 主査 加藤 康司

豊田市の環境学習

画像:「ハイ!」と元気よく手を挙げ、ごみの量や分別方法について、ハキハキと答えていく子供たち。

「ハイ!」と元気よく手を挙げ、ごみの量や分別方法について、ハキハキと答えていく子供たち。輝く瞳には、明るい未来が見えました。
eco-T(エコット) 豊田市環境学習施設 http://www.eco-toyota.com

TOP