RING PETBOTTLE RECYCLING

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アサヒ飲料株式会社 明石工場

画像:アサヒ飲料株式会社 明石工場

画像:環境に配慮した、日本最大級の飲料製造工場

日本最大級の製造能力をもつ、アサヒ飲料株式会社明石工場。通称「人工島」と呼ばれる明石市二見町の二見臨海工業団地で、日々、安全・安心な飲料を製造しています。
1989年11月に竣工した本工場は、西日本の生産拠点として、甲子園球場5個分の敷地に5つの製造ラインを持ち、年間製造能力は4,000万ケースを誇っています。2011年に施設を全面リニューアルし、コスト削減と共に、生産量の増強と環境負荷低減を実現しました。

一新された製造ラインは、人の手が入る部分を最小限に抑え、製造から箱詰めまでほぼ全ての作業をロボットにより自動化することで、コスト削減と生産量アップを実現しました。また、製品は敷地内にある27,000パレットを収容する立体自動倉庫で管理されており、物流拠点としても高い能力を備えています。
環境面では、製造過程で出る原料粕をメタン発酵処理施設でガス化し、ボイラーの燃料にすることで省エネルギーとCO2削減を実現。さらに冷却用のフロンガスをアンモニアに替えるなど、環境負荷低減にも積極的に取り組んでいます。

画像:[写真上]メタン発酵処理施設

[写真上]メタン発酵処理施設

アサヒ飲料独自の技術でおいしさの向上とともに環境負荷を低減

もちろん、安全・安心な飲料のための努力は欠かしません。果汁入りの炭酸飲料を無菌充填するアサヒ飲料独自の技術「フレッシュクオリティ製法」では、中身の飲料を加熱殺菌した後、無菌室で容器を殺菌し、充填します。そのため、最後の温水による加熱殺菌が必要なくなり、PETボトルも従来の耐熱圧ボトルから耐圧ボトルに変更して、軽量化。品質を保ちつつ環境負荷低減を実現しています。「大切なのは、無菌のボトルに無菌の中身を無菌で詰めること。その無菌状態を最後まで維持することが苦労する点です。」と安部氏。
工場では早い段階からPETボトルを内製化し、2Lボトルについてはレジンからプリフォームにし、軽量・薄肉化に取り組んでいます。最近は、そうした努力が受け入れられ、多少へこんだPETボトルでも気にされないお客様が多いとのこと。しかし、「もともと高い品質にこだわる日本ですから、それに甘えることなく製品を作り続けていきます。」と、鈴木工場長です。

環境ISO14001の工場は、再資源化率100%

工場から排出される廃棄物については、社内にプロジェクトチームを結成。1998年9月から再資源化率100%を実現し、2000年には環境ISO14001を取得しました。工場内の分別品目は40項目。年間約13,000トン(2011年実績)もの廃棄物を再資源化しています。

PETボトルについては、工場内の施設で破砕されています。製造過程で排出されたPETボトルは最終的に従業員の制服などの繊維製品や、樹脂シートに再利用されています。また、それ以外の廃棄物も品目ごとに分別回収し、可能であれば工場内で処理し、委託が必要なものは外部へ処理委託。随時見直しを行いながら運用しています。

画像:[写真上]工場内にあるリサイクル品分別センター

[写真上]工場内にあるリサイクル品分別センター

環境ISO14001の工場は、再資源化率100%

工場には毎日多くの見学者が訪れます。リニューアル後の2011年は、前年の2倍以上となる24,000人もの見学者が訪れました。見学コースには楽しい仕掛けが満載。三ツ矢サイダーの炭酸を疑似体感できる“シュワシュワブリッジ”を通り抜け、三ツ矢サイダーの歴史コーナーの先では、PETボトル飲料の製造工程が見学できます。さらに見学ルートには同社が取り組む環境活動が紹介されており、楽しみながら環境学習ができる場にもなっています。近年は、工場内のリサイクルについて興味深く耳を傾ける方が多いようです。
また、地域活動に目を向けると、月1回の周辺地域の清掃活動や、年1回、市民・行政・事業者の3者間で環境保全会議を開くなど、地域との交流を積極的に行っています。
竣工から22年目に突入したアサヒ飲料株式会社明石工場。地域に愛される工場を目指して、今日も環境に配慮しながら、安全・安心な製品を製造しています。

画像:[写真上]シュワシュワブリッジ [写真下]手前から鈴木氏、安部氏、村上氏、大同氏

[写真上]シュワシュワブリッジ
[写真下]手前から鈴木氏、安部氏、村上氏、大同氏

執行役員 明石工場長 鈴木 紳一郎
総務部 部長 大同 親
製造部 部長(現 技術研究所長)安部 寛
エンジニアリング部 部長 村上 秀輝

<概要データ>

アサヒ飲料株式会社 明石工場
〒674-0093 兵庫県明石市二見町南二見1-33 TEL. 078-941-2301 FAX. 078-941-2305

敷地面積

約107,000m2

建築面積

約69,614m2

年間生産量

約4,000万ケース

操業開始

1989年11月

生産品目

炭酸飲料、お茶系飲料、コーヒー飲料、低アルコール飲料など

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