RING PETBOTTLE RECYCLING

会員企業訪問 北陸コカ・コーラプロダクツ株式会社 砺波工場

人と地域と環境にやさしい、最先端工場

おいしい水が採れる好立地

緑豊かな砺波平野に位置する、北陸コカ・コーラプロダクツ(株)砺波工場。北陸コカ・コーラボトリング(株)の製造部門として1998年より操業を開始しました。それまで販売エリアの長野・石川・富山・福井の各県にあった工場を、4県の中心となるこの地に集約しました。また、環境に配慮して工場と倉庫を隣接する設計にし、物流面でもCO2削減に貢献しています。ここは山側からずっと庄川の扇状地になっており、清涼飲料工場にとって大切な良質の水が採れる場所でもあります。100m以上の深さからくみ上げて、「い・ろ・は・す」に使い、砺波のおいしい水をPRしています。

世界初となるEB殺菌ライン

2011年5月、砺波工場では水専用のまったく新しいPETボトル無菌充填ライン「EBライン」を、全世界のコカ・コーラの製造工場の中で初導入。コカ・コーラは、「い・ろ・は・す」のような超軽量ボトルで先駆けてきましたが、製造ラインにも最先端技術を投入しました。EBラインは「Electron Beam殺菌ライン」の略で、洗浄水と薬剤を使わずにPETボトルの殺菌が行える製造ラインのこと。従来のラインと比較して水の使用量は少なく、半分以下となっています。生産工程の中で多くの水を使うのが容器の洗浄です。洗浄水を何度もリユースしていますが、やはり“ファイナルユースは新しい水を”という想いがあるので、それだけでも相当量の水を使うことになってしまいます。それがEBラインなら、水は不要。ライン全体として水の使用量を大きく減らすことができました。

画像:EBライン

EBライン

画像:北川工場長(左)

北川工場長(左)

画像:「い・ろ・は・す」生産ライン

「い・ろ・は・す」生産ライン

水を大切にするコカ・コーラの姿勢

工場は普通、エネルギー使用量削減が目標としてあげられますが、コカ・コーラは、さらに「水の使用量、水源の保護」についても目標を掲げています。多くの人が「日本は水が豊富」という感覚を持っていることと思いますが、コカ・コーラは先々を考え、地域との共存も含めて水の使用量は削減していくべきという考え方を持っています。そのためコカ・コーラグループの多くの工場が、さまざまな方法で水の使用量を削減させています。砺波工場では、現在EBラインはPETボトル入り飲料水だけですが、将来的には他製品への展開や薬品洗浄しているキャップをEBに変えていくことなどを視野に入れ、水使用量の削減に、より積極的に取り組んでいきます。

環境負荷低減を工場全体に徹底

砺波工場は環境の国際規格であるISO14001も取得。省エネに関しては目標を定めて活動しており、省エネ優良工場に指定されています。空調では、以前はモーターで風を起こしてダンパーで絞って風を送り出すなどしていましたが、今はインバータータイプを使って必要に応じた風を送る制御で電気使用量を減らしています。このように新しい設備を導入する際は、できるだけ環境に配慮した設計をするようにしています。廃棄物に関しては細かく分別し、できるだけ量を減らしています。PETボトル・缶については工場から、(株)北陸リサイクルセンターへ。コーヒーやお茶の残渣は肥料化やセメント会社で助燃材にするなどの処理をしています。

地域に愛される工場を目指して

砺波工場では「私たちは地域の人たちとともにある」という思いから、8月最後の日曜日に“コカ・コーラサマーフェスティバル”として工場敷地を開放。工場見学やステージイベントを行い、約15,000人の方にご来場いただいています。それ以外にも、常時工場見学を実施しており、年間7,000~8,000人の方にご見学いただいています。また、北陸コカ・コーラボトリング(株)が来年6月に創立50周年を迎えるのに合わせ、地域の方々に楽しんでいただける公園を工場横に整備中。環境だけでなく、地域にも優しい工場を目指す姿勢を、また一歩進めています。

画像:竹内部長

竹内部長

取締役 砺波工場長 北川 雅志
業務部 部長 竹内 辰哉

北陸コカ・コーラボトリング株式会社
広報環境部 部長代理 岡田 裕之

<概要データ>

北陸コカ・コーラプロダクツ株式会社 砺波工場
〒939-1401 富山県砺波市東保1202-1 TEL. 0763-37-8100 FAX. 0763-37-8110

敷地面積

約152,092m2

建築面積

約47,458m2

年間生産量

約2,300万ケース

操業開始

1998年11月

生産品目

コカ・コーラ、お茶系飲料、コーヒー飲料、
機能性飲料など

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