ごみの分類は出展パビリオン、食堂、レストラン、売店などは17分類、来場者は9分類の分別をお願いしています。17分類は、過去の名古屋市の実績などを調べてどれだけ分類すればよいのかを決めました。集められたごみはいったんサブストックヤードに運び、さらにメインストックヤードで選別、圧縮されて各リサイクル工場へ搬入されます。運搬は日本通運にお願いしています。すべてのごみに対して、その発生から収集、運搬、処理まで、フロー図を作成し管理しています。最初は外国人の方も分別の多さに驚いていましたが、よく説明して理解をいただいています。
会場でのごみ発生量は230g/人です。(一番多いのは燃えるごみ。次いで生ごみ。)グローバルループに設置されたごみ箱に「混ぜればごみ、分ければ資源」というパネルを設置し、捨てたごみが何に生まれ変わっているのかをアナウンスして来場者への啓発を行っています。ごみ箱の周りには説明員をおいて、ごみの捨て方を来場者に説明しています。分別排出はキチンとルール通り行われています。
PETボトルのリサイクルは中京荷役にお願いしています。以前、ボトルにびんが混ざっていたことでご迷惑をかけましたので、その経験から検査方法を見直しました。ベルトコンベアのスピードを調整して、異物除去、飲み残しの除去を徹底させました。
外国館の事務局の方に「PETボトルは石油からつくるとなったら、大資本の設備が必要で、電気も、お金もかかる。でも、使用済みPETボトルから繊維を作るのは、小さな企業でもできることです。この技術を母国に持ってかえってください。」とお話をしています。日本にある環境の技術・ノウハウを伝えることができれば、その国の環境、そして産業の発展に寄与していくことができると思っています。
この万博を機会に各国のリサイクルの輪がさらに広がればと願っています。
財団法人2005年日本国際博覧会協会
観客サービス室 担当課長 松本 繁 氏 |