11 資料編
■ リサイクル率、回収率、有効利用率などの解説
消費者から排出されるPETボトルには、大別して2つの回収ルートがあります。一つは、容リ法に基づき市町村が回収するルートと廃掃法に基づき事業者が回収するルート（自販機横の回収ボックス、コンビニ、スーパーなどの店頭回収、オフィス、工場、交通機関など）です。これらは、資源として回収されリサイクルされます。
一方、可燃ごみ・不燃ごみに出されたものは、ごみ処理として焼却や埋め立てに回されます。さらに、これらから漏れたものとしてポイ捨てや台風などによって河川や海へ流出してしまうものがあります。
図14. 指定PETボトルのリサイクルの流れ（2022年度）
リサイクル率、回収率、有効利用率の計算は、いずれも①指定PETボトルの販売数量が分母となります。
1. リサイクル率の算出方法
④リサイクル量は、国内および海外でリサイクル（再資源化）された量で、すべてマテリアルリサイクルで、熱回収は含みません。
2. 回収率の算出方法
③正味の回収量は、②市町村、事業系で回収されたものから、ラベル、キャップ、異物などを取り除いた正味のPET樹脂の量です。2018年よりこの算出方法を採用しています。
回収率とリサイクル率の差は、リサイクル工程でのロスにあたります。
3. 有効利用率
⑤有効利用量は、④リサイクル量に熱回収量を足したものです。100－（有効利用率）は、単純焼却・埋め立てと極わずかと考えられる散乱ごみの割合になります。
リサイクル率、回収率、有効利用率などをまとめると以下のようなグラフになります。
図15. 回収・リサイクル・有効利用とは
■ 国内向け再生PET樹脂利用量調査
2022年度使用済みPETボトルから国内で再資源化された量は、414千トンと推定しています。そのうち推進協議会が再商品化事業者や再商品利用事業者に直接アンケートで調査・確認できた数量が379千トン（カバー率91.4%）です。残りは、用途不明の数量になります。
また、指定PETボトル販売量を分母とすると、国内でのボトルtoボトル比率は29.0%になります。
