10 推進協議会の取り組み

(1)海洋プラスチックごみ問題への取り組み

PETボトルのマイクロプラスチック化問題に取り組んでいる推進協議会では、日本電子株式会社と共同で宮古島試験場にて屋外暴露したPETボトル(2年経過)の劣化評価を行い、「マテリアルライフ学会第34回研究発表会」(2023年7月大阪)、「第72回高分子討論会」(2023年9月香川)、「International Symposium on Feedstock Recycling of Polymeric Materials」(2023年11月仙台)で報告しました。

昨年度の年次報告書で報告したGPCによる分子量分布の変化、ダンベル試験片の引張強度試験に加え、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析法(Py GC-MS)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析法(MALDI-TOFMS)、透過電子顕微鏡(TEM)などで、PETボトルの劣化評価を多角的に行うことによりその耐候性を評価しています。

Py GC-MSやMALDI-TOFMSで劣化物指標のイオン量の相対強度から求めた劣化の速度は、1年目に比べ2年目でやや緩やかになる傾向を示していました。また、TEMによる断面観察により、屋外暴露の年数に従って試料表面から深さ1µmの領域で構造変化が起こっていることがわかりました。以上のようにこれらの分析方法が劣化評価に有効であることを確認しました。

JEOL 日本電子株式会社

屋外暴露試験に供したPETボトルの多角的な劣化評価

(日本電子株式会社1、PETボトルリサイクル推進協議会2) 〇佐藤貴弥1、窪田梓1、中山智香子1、作田裕介1、矢澤宏次1、高橋浩二2、浅野正彦2

実験

屋外暴露試験とPETボトル

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検証方法とその概要

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MALDI-TOFMSによるPETオリゴマー領域の組成変化と劣化評価

MALDI-TOFMSによるPETオリゴマー領域の組成変化と劣化評価

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反応熱分解GC-MSよる劣化成分の構造推定と劣化評価

測定条件

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屋外暴露試験で生成する特徴的な成分の探索とそのイオン量の変化

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透過型電子顕微鏡による断面の観察

測定条件 TEMによる断面の変化の観察

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