5 Recycle(リサイクル)
国内で生産、消費されるPETボトルの資源採掘から、製造、廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全体での環境負荷(CO2排出量)について、リサイクルの有無による比較を行った事例を紹介します。
ここでは、2020年度の生産数量、リサイクル率等の調査データをもとにLCA(ライフサイクルアセスメント)手法により評価した結果を図10に示します。
使用済みのPETボトルを現状でのリサイクルを実施することによって、リサイクルを行わず、全量廃棄(焼却・埋め立て処分)した場合に比べて約45%のCO2排出量削減の効果があることがわかります。
リサイクル無しの場合は、PET樹脂が焼却されることにより、多量のCO2が排出されます。一方、リサイクルをした場合は、リサイクル工程におけるCO2排出はあるものの、リサイクルにより、その後の再生材利用者が新たなバージン材を使わずに済んだ効果(リサイクルによる代替効果)が大きく、結果として、大幅な環境負荷低減につながっています。