7 水平リサイクル

2030年度までにボトルtoボトル比率50%を目指す
2021年度ボトルtoボトル比率は20.3%

ボトルtoボトル

2004年4月にケミカルリサイクルのボトルtoボトル製品 が上市され、その後2011年5月にメカニカルリサイクルの ボトルtoボトル製品が上市されました。

ケミカルリサイクルとは、化学分解により中間原料に戻した上で再重合する方法で、新たなPET樹脂をつくります。これに対し、メカニカルリサイクルは高洗浄による異物の除去や高温下での除染などの物理的処理を経てペレット化する方法です。

ボトルからボトルへ再生する水平リサイクルであるボトルtoボトルは、資源の有効利用やCO2排出抑制の点からも 理想的なリサイクル手法です。

2021年4月(一社)全国清涼飲料連合会が「2030年ボトルtoボトル比率50%宣言」を発表、推進協議会も同じ目標を掲げ取り組んでいます。

ボトルtoボトルリサイクルは117.6千トン

2021年度のボトルtoボトルリサイクル量は、117.6千トン(前年度比36.4%増)でした。国内で販売された指定PETボトルに対するボトルtoボトル比率は、20.3%(前年度より4.6ポイント増)となりました。

図12.ボトルtoボトルへの再生PET樹脂利用量の推移

ボトルtoボトルへの再生PET樹脂利用量の推移

拡大

長引く新型コロナウィルス感染症の影響もありましたが、2021年度のボトルtoボトルリサイクル量および比率が増加したのは、飲料メーカーの積極的な取り組みとそれに追従した再生事業者の設備増強などによるものです。来年度は、関西地区での新規再生事業者によるさらなる生産能力の増大など、ますますボトルtoボトルリサイクルが推進されると考えられます。

ただし、使用済みPETボトルに異物などが混入するとボトルtoボトルの歩留まりが悪くなることから、質の良いPETボトルの回収、特に事業系PETボトルの品質向上が課題となっています。

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