1 2020年度トピックス

2020年度は自主行動計画2020(第3次自主行動計画)の最終年

推進協議会は、3R推進団体連絡会の一員として「容器包装3R推進のための自主行動計画」に基づき、自主行動計画2020(第3次自主行動計画(2016年度~2020年度))を策定し取り組みを進めてきました。

1. リデュース

当初、軽量化率20%の目標でスタートしましたが、早々に目標を上回ったため、25%の目標に上方修正して取り組みを進めました。2020年度に25.3%となり目標を達成することができました。業種、製品ごとのバラつきがあることから、今後は平準化を進めていく必要性があります。

2. リサイクル

目標のリサイクル率85%以上維持については、2019年度、2020年度の2回の達成になりました。2016、2017、2018年度については僅かに及ばない結果となりましたが、84%以上の状況をキープしました。今後も、外的な変化に対応できる安定したリサイクルシステムの確保が必要です。リサイクル の質の向上、国内循環への移行を念頭にさらなるリサイクルの推進を目指します。

3. 変化への対応

プラスチックへの問題意識が高まり、資源循環への貢献を目指し、従来の3Rに加えてさらなる取り組みが求められました。新たな目標「有効利用率100%を目指す」を2019年度に設定しました。今後、国の「プラスチック資源循環戦略」の目標(マイルストーン)を意識した新たな目標も設定して、取り組みを進めることになります。

大きな変化のあった5年間になりました。推進協議会は、これに対応するために取り組み内容、質の転換を求められた5年間となりました。

2016年度から2020年度の5年間(振返り)

2017年度 中国の廃プラスチック輸入禁止

2017年7月に中国は、WTOに対し「24品目の固形廃棄物の輸入禁止」を通告。同年末に輸入禁止措置を実施しました。この中で、使用済みPETボトルのフレークやベールも対象となった結果、中国への輸出はほぼゼロになり、タイ、マレーシア、ベトナムなどの東南アジア諸国へ輸出先が変わりました。

2018年度 海洋プラスチック問題、2019年度 プラスチック資源循環戦略

2018年6月のG7シャルルボワ・サミットの「海洋プラスチック憲章」を契機に、海洋プラスチックごみ問題、マイクロプラスチック問題が大きくクローズアップされました。

同年、第4次循環型社会形成促進基本計画が閣議決定され「プラスチック資源循環戦略」の策定が盛り込まれました。翌2019年5月に3R+Renewableを基本とする「プラスチック資源循環戦略」が発表され、6月のG20大阪サミットでは「海洋プラスチック憲章」を上回るような「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を発表しました。

推進協議会の新たな目標:PETボトルの100%有効利用

2018年11月に全国清涼飲料連合会は、「プラスチック資源循環宣言」を発表し2030年度までにPETボトルの100%有効利用を目指すとしました。推進協議会も100%有効利用を新たな目標に設定し、本報告書において調査結果の公表を2019年度から始めています。

2020年度 コロナ禍

新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、ステイホーム(テレワークや行楽・イベント自粛など)により、家庭でのPETボトルの消費が増加し、事業系での消費量が減少しました。また需要の低迷により、再生PET材料の販売に影響を及ぼしました。

新たなステージに向かっての取り組み

この5年間は、PETボトルを取り巻く環境に大きな変化があり、新たな対応が求められています。従来の3Rの推進から「プラスチック資源循環戦略」のマイルストーンの達成を目指して、新しい目標を追加し取り組んで行くとともに、資源循環とCO2削減に貢献して行きます。

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