6.Recycle(リサイクル)

(6)環境負荷の側面からみたリサイクル効果の評価

リサイクルで環境負荷は半減

■評価結果

年次報告書2017においては、2015年度のデータを用いてPETボトルのリサイクルによる環境負荷低減効果を、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法により定量的に評価しました。CO2排出量で評価すると、リサイクルしなかったと仮定したCO2総排出量4,311千トンに対し、同年度のリサイクル率86.7%(2017年3月確定値)の達成により、環境負荷は約半分(49.6%)に削減されている結果を得ました。図11に、実績である「リサイクル有り」と、仮定である「リサイクル無し」のCO2排出量をグラフで示し、リサイクル効果を判りやすく表示しています。

図11 CO2排出量削減効果

図:図11. CO2排出量削減効果

■評価範囲

 リサイクル有りの評価範囲は、キャップ・ラベルなどを含むPETボトルに係る資源採掘からボトル生産・供給までの動脈系「A1」と使用済みPETボトルの回収・リサイクル・再利用(再生フレーク・ペレット生産時の有価廃棄物の再生処理を含む)および発生廃棄物の処理までの静脈系「A2」の合計「A1+A2=A」と、再生PET材料の再利用にともなう新規材料の代替「B」を包含するライフサイクルフローとしています。
 表4に2015年度の主要基本データを示しました。図12に、PETボトルリサイクルの評価範囲と環境負荷を示しました。

■比較対象(リサイクル無し)

 使用済みPETボトルをリサイクルしない場合は、単純焼却、発電焼却および埋め立てによって全量処理するものと仮定し、ボトルtoボトルの無い動脈系「A1’」に廃棄物処理「C1」を加えたフローを評価範囲としました。図13に、リサイクルしない場合を仮定した評価範囲と環境負荷を示しました。

表4 2015年度の主要基本データ

図:表4. 2015年度の主要基本データ

図12 PETボトルリサイクルのシステム範囲と環境負荷

図12. PETボトルリサイクルの評価範囲と環境負荷

図13 リサイクルしない場合の評価範囲と環境負荷

図13. リサイクルしない場合を仮定した評価範囲と環境負荷

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