5.Recycle(リサイクル)

(5)PETボトルの店頭回収における事業者の取り組み

―日本空港ビルデング株式会社―

画像:日本空港ビルデング株式会社

はじめに

使用済みPETボトルの回収は、家庭から排出されたものを自治体が回収するだけでなく、事業系を含んだ多様な取り組みがあります。この度は羽田空港国内線旅客ターミナル(以下、羽田空港)の運営会社、日本空港ビルデング株式会社の取り組みをご紹介します。

羽田空港の使用済みPETボトルの回収量

羽田空港は1952年米国から返還され、「東京国際空港」と改称。その後、時代の変遷にあわせ発展し、東京の空の玄関口として年間およそ6600万人が利用しています。世界中から訪れるお客様に分りやすいように、びん・缶・PETボトル、新聞・雑誌、その他、そしてオリジナルの弁当箱専用に分かれているごみ箱が羽田空港の施設内に、第1旅客ターミナル114カ所、第2旅客ターミナル105カ所、P1駐車場12カ所、P4駐車場13カ所設置されています。 回収される使用済みPETボトルの量は年間約2300トンになり、国内有数の回収拠点の一つです。

羽田空港のごみの回収方法と徹底した処理

羽田空港は、お客様の目に触れないようごみをこまめに回収し、クリーンな環境に保つことを心掛けています。ごみカート、回収カートで1~2時間以内に一回は必ず空港内を巡回し、ごみを回収しています。一日では10回ほどの回収になります。また、ロビーの清掃員がごみ箱の様子を見てその都度回収するため、自ずとその場に合った回収頻度になっています。
使用済みPETボトルはびん・缶との混合回収でポリ袋に入った状態で回収されます。混合回収された使用済みPETボトルは、空港敷地内に6ヵ所あるごみ処理センターに集められ、清掃スタッフによってキャップと本体に分別され、グループ企業のエアポートクリーンセンターで処理された後、リサイクル事業者へ引き渡されます。
可燃ごみのうち、刈り草は約88%が東京都清掃工場に搬入して焼却処分(サーマルリサイクル)されており、残りの約12%と塵芥・厨芥の全量は空港内のエアポートクリーンセンターで焼却処理し、施設内で回収されたごみは空港からは一切出されず処分されるシステムが確立されています。また、その焼却残渣は東京都の埋立処分場で処分されています。

世界第1位のクリーンな環境でお出迎え

ごみのこまめな回収と徹底した空港内での処理が評価され、イギリスに拠点を置く航空サービスリサーチ会社SKYTRAX社が実施する2013年国際空港評価で、空港の清潔さや快適さなどを評価する「Best Airport Terminal Cleanliness」部門において、羽田空港は世界第1位に選ばれています。
羽田空港では、積極的にCO2排出量の削減に取り組んでいます。太陽光発電設備をターミナルと駐車場の屋上など可能な限り設置し、年間の発電容量は約1246kW。羽田空港は今後も、使用済みPETボトルなどのリサイクルや地球温暖化防止のために、環境に配慮したエコエアポートを目指しています。

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ターミナルロビーに設置されているごみ箱

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空港ターミナル内にあるごみ処理センター内部

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「2013年国際空港評価」授与式

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